よく見て! 「遊び絵」を集めた『江戸の遊び絵づくし-おもしろ浮世絵版画-』がおもしろい。

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    振り向いた若男。よーく見ると 、パーツ が十二支 の動物に。
    歌川国芳 「年が寄ても若い人だ」 (1847-50 )

    いまやワールド・ワイドなアートとして、世界的コレクターも多い浮世絵。江戸期に人気のあった店の看板娘や有名女性を描いた美人画や、ブロマイド的な役者絵、観光案内のグラビアでもある名所絵などは、海外でも人気のジャンルといえるでしょう。

    けれども浮世絵の面白さ、楽しさは、それらだけではありません。もともと浮世絵は、庶民の娯楽や情報源として生まれて発展してきた、版画による「マスメディア」。現在のTV番組やインターネットのような、ジャンルの幅広さがあるのです。今回、うらわ美術館で開催されるのが、そんな浮世絵の中で「遊び絵」と称されるジャンルの作品を集めた展覧会です。

    最初は上方で流行し、次第に江戸にまで広がって、江戸独特のユーモア文化と合体した「遊び絵」。たとえば「判じ絵」は、名前や言葉を絵に置き換えたワード・クイズで、台に狐が載った絵なら「だいコン=大根」という具合の謎解き絵です。また「寄せ絵」は、小さな動物や人間の絵を寄せ集めて、別の絵をつくりだすトリックアート「だまし絵」でもあります。デザイン化されたヴィジュアルの面白さだけでなく、江戸っ子が大好きだった言葉遊びやパロディの笑いが(中にはおやじギャグも!)満載されたポップカルチャーが「遊び絵」なのです。

    本展覧会では、150点余りの「遊び絵」を、「一 よって、たかって、こしらえる」「二 ふしぎなからだ-合体・あべこべ・顔三つ!?」「三 幸せはこぶラッキーアイテム」など七つの章で紹介。現代では「芸術品」の浮世絵が、江戸時代のように、もっと身近な「メディア」に見えてくるに違いありません。

    主催のうらわ美術館は、「本をめぐるアート」をコレクションの柱とする美術館。本展も、うらわ美術館ならではの個性的な展覧会ではないでしょうか。

    あなたも江戸っ子たちと同じように「遊び絵」を眺めて、頭を捻り、大笑いしながら、浮世絵の持つ、もう一つのポップな側面を楽しんでみてはいかがでしょうか。(幕田けいた)

    エキゾチックな長崎・出島の子ども雑技団!? 頭の数は5つだけれど・・・。
    歌川芳藤「五人のあたまで十人に見ゆる」(1861 年)

    これが花魁!? 円筒状の鏡に写すと、たちまち美女の立ち姿に・・・。
    歌川芳虎「風流さや絵(花魁)」 (1849 年)

    『江戸の遊び絵づくし―おもしろ浮世絵版画―』

    開催期間:11月19日(土)~平成29年1月15日(日)
    開催場所:うらわ美術館ギャラリーABC 
    さいたま市浦和区仲町2-5-1浦和センチュリーシティ3F
    開催時間:10時~17時、土日のみ20時まで(入場は閉館30分前まで) 
    休館日:月曜日(1月9日は開館)、1月10日、年末年始(12月27日~1月4日)
    入場料:一般¥610(480)大高生¥410(320)中小生¥200(160)
    *()内は20名以上の団体料金


    ※関連事業 学芸員によるギャラリー・トーク
    開催日時:11月27日(日)、12月10日(土)、1月9日(月祝)
    各回14時~
    <自由参加・当日の観覧券が必要です>

    http://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/index.html



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