デスクランプ「アングルポイズ」の原型が英国で誕生してから、80年以上の時が過ぎています。いまなお愛用する人が多いのはなぜでしょうか？ひとつには、ミニマルでさまざまな空間に馴染むプロダクトであることが考えられます。机に置かれていても、仕事や勉強の邪魔をしない控えめな佇まいで、飽きることなくずっと使えるのです。

好きな理由として、優れた機能性を挙げる人もいるでしょう。“スプリングランプの元祖” といわれる独自の構造を持ち、アームをまっすぐ上に伸ばしたり、曲げて床すれすれに下げたりと自由自在にセッティング可能。手を当てて方向を変えようとすると、滑らかに動き出し、望む位置ですっと止まります。底部は床に吸い付くようにフィットして、本体が揺れることなく安定してその場にい続けます。

70年代の「model75」をベースに、2004年にケネス・グランジによってリデザインされ柔らかい印象になったこの「Type75™」は、デスクランプのスタンダードとして再び人気を博すことになりました。まさに死角なしのランプのようですが、実は通常展開のモデルは色が黒や白らのオーセンティックなもの。そこに目をつけた、子供の頃からアングルポイズを愛用している英国人デザイナー、マーガレット・ハウエルが、華やかな黃色の「イエローオーカー」で別注。さらにこのたび、新色の青色「サクソンブルー」と、緑色「シーグラス」がラインアップに加わりました！

彩度を抑えたスモーキーな色合いはシックな部屋にも似合い、デスクワークや読書以外の使い方も大きく広がりそうです。ミッドセンチュリーのポップな家具を好む人にもぴったりでしょう。さらに価格が、通常製品と変わらないのも嬉しいポイント。購入できるのは現在、「マーガレット・ハウエル」の直営店のみです。希少性もあるこの製品を見に、お店に足を運んでみませんか。 （撮影・文：高橋一史）

※ 写真は「MARGARET HOWELL 神南」でのプレスプレビュー風景。