「近未来の住まいのカタチは、一体どんな風になっているのか」と想像したことはありませんか? きっと誰しも「こんなこといいな、できたらいいな」と、ドラえもんの四次元ポケットから出てきたような夢の家を思い描いたことがあるはず。そんな近未来の住まいのカタチがなんと実物大で作られた住宅展示場が東京・青海に出現!
今回で2回目を迎える「HOUSE VISION2」は、アートディレクター原研哉さんの、トータルディレクションによって、企業と建築家、クリエイターが協働して未来の家のあり方を提示する試みです。
会場は、東京湾岸を走るゆりかもめ「青海駅」の目の前の広場。そこに12の建築物が立ち並ぶ光景は圧巻です。過去の未来型の建築展というと、模型やスケッチ、イメージCGなどで表現されることが大半ですが、「HOUSE VISION」に展示される建物はすべて1/1の実物大であり、さらに驚かされるのがすべて実際に確認申請が降りて現実的に建築することが許された建物であること。つまり、ここにあるのは“夢じゃない、近い将来に実現可能な未来の住宅”なのです。
会場のゲートをくぐると、放射状に伸びた観覧ブリッジが12の家をつなぎます。会場構成の担当は建築家の隈研吾さん。今回のテーマである「CO-DIVIDUAL~分かれてつながる/離れて集まる」というコンセプトを表現しています。入り口の広場にはプラントハンターとして知られる西畠清順さん率いる「そら植物園」によって移植された、推定樹齢1000年のオリーブの古木が来場者を迎えます。
12の建物は企業と建築家、クリエイターのタッグによるユニークな提案に溢れています。「冷蔵庫が外から開く家(ヤマトホールディングス×柴田文江)」「吉野杉の家(Airbnb×長谷川豪)」「のの家(パナソニック×永山祐子)」「棚田オフィス(無印良品×アトリエワン)」「遊動の家(三越伊勢丹×谷尻誠・吉田愛)」「賃貸空間タワー(大東建託×藤本壮介)」「凝縮と解放の家(LIXIL×坂茂)」「市松の水辺(住友林業×西畠清順×隈研吾)」「木目の家(凸版印刷×日本デザインセンター/原デザイン研究所)」「内と外の間/家具と部屋の間(TOTO・YKK AP×五十嵐淳・藤森泰司)」「グランド・サード・リビング(TOYOTA×隈研吾)」「電波の屋根を持つ家(カルチュア・コンビニエンス・クラブ×日本デザインセンター/原デザイン研究所×中島信也)」。
タイトルと企業とクリエイターの顔ぶれだけでもワクワクしてきませんか? どの家も空間に一歩足を踏みれると「あっ!!」と思わず声が出てしまう仕かけに満ちています。「HOUSE VISION2」では、あなたが子どもの頃に夢みた家を現実に体験できるかもしれませんよ。(阿部博子)
「HOUSE VISION2」
開催期間:~8月28日(日)
開催時間:11時~20時
開催場所:ゆりかもめ「青海」駅前
入場料:一般¥1800
問い合わせ先:日本デザインセンター原デザイン研究所 HOUSE VISION事務局
TEL03-6264-0330
http://www.house-vision.jp