不安定な床やスロープを駆けめぐり、飛び跳ねる子ども達。物理的な環境と動きにサウンドシステム、カメラ、ネットワークが連動して、“繋がる”“鳴らす”“光らせる”ことができる「コロガル公園シリーズ」。ここは山口情報芸術センター［YCAM］にあるメディア時代の新しい学びの場として、大人にも子どもにも人気のスポットです。2012年にYCAMに登場して以来、好評を博している同シリーズは、2014年に札幌国際芸術祭で「コロガル公園inネイチャー」、2015年に東京・新宿伊勢丹で「コロガルガーデン for LIL KIDS」として展開。今回は「コロガルガーデン for LIL KIDS」を元に大幅にアップデートしたYCAMバージョンの「コロガルガーデン」が登場しました。

スタジオBには大小異なるサイズのブロック群が散らばるコーナーや、ホワイエには緩やかな流線型を描く巨大滑り台が出現。設計ユニット「assistant（アシスタント）」が手がけたふたつの性格の異なる空間は、未就学児からお年寄りまで幅広い年齢層が楽しめるデザインになっています。会期中には、子ども達を中心にYCAMスタッフとともに「コロガルガーデン」に追加したい機能を話し合うミーティングも開催。採用されたアイデアは後日新しい機能として会場に追加されます。利用者のアイデアで成長していく「コロガルガーデン」。子ども達の創造力を育むメディア公園は、大人も童心にかえって楽しむことができるはずです。（阿部博子）