シュルレアリスムという言葉を知らずとも、ぐにゃりと溶けた時計など時空が歪んだような作品やトレードマークの口髭の顔は一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。シュルレアリスムを代表する画家であり、２０世紀美術の巨匠サルバドール・ダリ。日本では約10年ぶり、過去最大規模となる「ダリ展」が７月1日から９月４日まで京都市美術館で開催中です。

ダリは絵画のみならず版画や舞台装置や映画、さらには宝飾や広告デザインなど活躍は多岐に渡り、ヒッチコックやウォルトディズニーともコラボレーションしているマルチアーティストでした。本展では世界的なダリ・コレクションを擁するガラ＝サルバドール・ダリ財団、サルバドール・ダリ美術館、国立ソフィア王妃芸術センターの全面的な協力を得て、国内の所蔵作品を加え初期から晩年まで約200点の作品が一堂に会する初めての展覧会となります。9月14日からは東京の国立新美術館へ巡回する予定です。スペインが生んだ奇才ダリ・ワールドにどっぷりと浸かることができる、またとない機会です！（脇本暁子）