「アラン ミクリ」は、同名フランス人デザイナーが手掛けるデザイナーズ・アイウェアです。シーズン毎に新作をリリースし、あたかもファッションブランドのプレタポルテ・コレクションのように常に動き続けています。移り変わる中でも普遍的なスタイルになっているのが、ヴィヴィッドな色彩を封じ込めた樹脂を用いた厚手のセルフレーム。これぞ、“アート”とも称されるアラン ミクリを物語るデザインといえるでしょう。
2016年春コレクションでもその個性は遺憾なく発揮されています。デザインのインスピレーション源は、現代抽象芸術家のフランク・ステラとヨゼフ・アルバースのアート作品。両名ともに、色彩のカラーブロックを用いた幾何学的な作風で知られています。フランク(オプティカル・コレクション)とヨゼフ(サングラス・コレクション)のそれぞれで、豊富なカラーバリエーションのあるモデルが数型ずつ展開されています。
フランクにオマージュを捧げたアイウェアは、樹脂のアセテートとメタルを一体化させた彫刻的な異素材使いや、大胆なミックスカラーが特長。絵画で使われる四角いキャンバスの形状を逸脱し、立体表現であるメタル彫刻にまで行き着いたフランクのエッセンスが感じられるでしょう。ヨゼフのほうは、ドイツの「バウハウス」で学び、のちに教鞭もとった彼の色彩理論に基づいたサングラスです。「色はその周囲にある色との相互作用によって見え方が異なる」との理論を応用し、レンズ部の外側に一回り盛り上げたラインを配しています。
新作発売を記念して3月27日(日)まで、全国9店舗の「alain mikli boutique」でフェアが開催されます。¥32,400以上購入の人に数量限定でノベルティをプレゼント。バリエーション豊富な新作をチェックしにショップを訪れてみてはいかがでしょうか。(高橋一史)