体に優しいナチュラルフードの人気と呼応するように、嗜好品としてのノンアルコール・ドリンクに関心をもつ人が増えてきました。仕事の合間や休日にリラックスして楽しめる、自分の好みに合うパーソナルな逸品を探す趣味人の旅が始まっています。
こうした風潮のなかで、コーヒーに続くネクストブームとして期待されているのが紅茶です。産地によって銘柄が変わり、栽培される時期によってもグレードが異なる茶葉には、われわれが意識している以上に様々な愉しみ方があります。創業125周年を迎えたイギリスの紅茶ブランド「リプトン」が、そんな紅茶の奥深さをアピールするイベントを東京・帝国ホテルで開催しました。プレミアムブランド「サー・トーマス・リプトン」の紹介と新製品の記者発表会、そして、オリジナルブレンドティーづくりの体験セミナーです。
「サー・トーマス・リプトン」は、おなじみのイエローラベルの「リプトン」に対し、より特別な茶葉が選定された本格紅茶ブランド。その名はリプトンの創業者、トーマス・リプトンにちなんでいます。1850 年代の英国に誕生したトーマス・リプトンは、若くして家業の食料品店を飛躍的に拡大させた後、39歳で紅茶業界に身を投じたという人物です。
当時の英国では、紅茶という飲み物は庶民にとって高嶺の花の存在でした。「ほんとうに美味しい紅茶をだれもが気軽に楽しんでほしい」と願ったトーマス・リプトンは、文字通り世界中を奔走します。「茶園からティーポットまで」を哲学として掲げ、長い航海を経てセイロンまで渡り、上質な茶葉を生む自社農園を開きます。そして、人の手でていねいに摘み取った茶葉は新鮮さを保ったまま、その日のうちに乾燥加工。さらに有能なブレンダーを雇うことで、茶葉の味わいを最高レベルで引き出した“完璧なる紅茶”を生み出したのです。しかも、こうした優れた紅茶を市場価格の半分の値段で売りだしたのですから、当時の人々は大いに驚いたことでしょう。英国で美味しい紅茶を多くの市民が楽しめるようになったのは、まさしく “リプトン以降”のこと。まさに彼は「紅茶の世界を変えた男」なのです。
事業の成功が英国に恩恵をもたらし、女王陛下から「サー」の称号を賜った伝説の男。トーマス・リプトンのこだわりを現代に受け継いだものこそが、このプレミアムブランド「サー・トーマス・リプトン」なのです。これまで高級ホテルのラウンジなどで限定的に提供されていたブランドが、ついに一般消費者向けに本格展開を開始したのですから、これを楽しまない手はないでしょう。そのラインナップは下写真の全4種、9商品。ぜひ実際に手にして、味わってみてください。
帝国ホテルを舞台にした、新商品発表会と読者を招いた体験セミナー。
帝国ホテルを会場に行われた発表会には、紅茶愛好家でリプトンのCMに出演したこともある雅楽演奏家の東儀秀樹さんが駆けつけ、日本に一人しかいない「リプトン・マスター・ブレンダー」の江間俊也さんと対談しました。「サー・トーマス・リプトン」の紅茶を実際に愉しみながら、奥深い紅茶の世界についてそれぞれの経験と知識を披露。豊かな薫りに包まれた会場で、至福の時間を演出しました。
発表会で新製品としてお披露目されたのは、スティックタイプの「ミルクティーパウダー」3種。カップに入れてお湯をサッと注ぐだけで、ミルクと砂糖入りのサー・トーマス・リプトンを手軽に味わえるというもの。ミル挽きの本格茶葉ならではの豊かな香りが立ち昇る、手軽でいながら“ワンランク上”の 製品です。
発表会のあと開催された体験セミナーは、Pen読者らを招いた特別なイベントです。江間俊也さんの解説と指導のもと、参加者は用意された5種類の「サー・トーマス・リプトン」の茶葉を味わい、それぞれの香りや特徴を学んだ後、好みの配分で混ぜ合わせて自分だけのブレンドを制作する、ユニークなワークショップを体験しました。
「ズズッ」という音をたてながら空気とともに吸い込んで、口の中で転がして味と香りを確かめるというプロの技術も披露されましたが、そのやり方はまるでワインのテイスティングのよう。日頃から紅茶に親しんでいる人たちでも、好みに適ったマイブレンドをつくりだすのは新鮮な体験だったようで、誰もが一様にいい笑顔を見せていました。心が癒されるひとときを迎えるために、皆さんも一杯の紅茶をめぐる自分だけの世界を探求してみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先:ユニリーバお客様相談室 TEL:0120-238-827
公式サイト:www.sirthomaslipton.jp