マイスター制度という職人能力の認定制度が色濃く残るほど、伝統の物づくりを重んじているドイツ。この国で生まれ育ったフランク・リーダーは、衣服の歴史を紐解いたファッションを世に送り出す、極めて“ドイツ的な” デザイナーといえるでしょう。イギリスの有名ファッション学校でデザインの方法論を学んだのち、若くして独自の道に進んだ彼の姿勢は、ここ日本でも多くの共感を呼んでいます。時代に左右されずにアートとリアルの境界線を行き来する、稀有なクリエイターです。

このフランク・リーダーが来日して店内ディスプレイを監修した特別コーナーが、表参道のメンズショップ「レショップ 青山店」で10月12日（月）まで開催されています。期間中はレショップの通常取り扱い品以外にも多数の「フランク リーダー」が並び、訪れる人を出迎えます。レショップが扱う古着や靴などからフランク自身がチョイスしたディスプレイからは、持ち前の世界観をうかがい知ることができるでしょう。

「FRANK LEDER meets L’ÉCHOPPE」初日の9月30日（水）夜には、メディアやファンを招いた交流会も開催されました。職人のごとく物づくりに打ち込むフランクにとっても珍しい機会だったようで、「僕の服を愛用してる人と会えてすごくハッピーだよ！」とコメント。ところで、上の写真の彼はシリアスな表情をしていますが、これは撮影するときに当方がリクエストした姿。実際の彼は、イベントの間中ずっと笑顔の陽気なナイスガイでした！

移転して新装オープンしたレショップは、フランク リーダーのウェアとコーディネートしやすいアイテムがたくさん揃っています。ビンテージ好きもミリタリー好きもモード好きも、ぜひこのイベントをきっかけに新しい店を訪れてみてください。（写真・文　高橋一史）