茨城県石岡市にある常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)で、8月22日まで美術展「数多の祭り」が開催中です。常陸國總社宮は、毎年9月に行われる例大祭が関東三大祭の一つ通称「石岡のおまつり」としても知られる、歴史ある神社です。
本展は、昨年、同地で個展「無何有の祭り」を行った彫刻家・浅野暢晴氏が、常陸国(現茨城県)に縁ある作家7人とともに、8人でのグループ展として企画したもの。昨年の「無何有の祭り」で展示された浅野氏の作品は、黒泥土を用いた陶製のものなど、神社の厳かな空間との親和性も高いものでした。
今年の展示でも、境内のあらゆる場所で、神社空間と呼応し、時に溶け込むような作品たちが展示されています。人のようでいて、異形の何か、神様(?)のような浅野氏の作品をはじめ、神社内の回廊から拝殿に並んだ、数百の生き物のような樹脂粘土のアートや、鍛金による作品、ガラスと鏡、写真などアーティストそれぞれの表現が展開します。
神社という、アンタッチャブルな雰囲気もある空間で、挑戦的でありながらも、神聖な場に調和する作品から、普段味わえない新鮮な感覚を受け取ってみてはいかがでしょうか。(高柳圭)
上段写真:展示する作品のひとつひとつが神様にお見せするための「祭り」、というコンセプトで作家たちは作品をつくっている。
本展は、昨年、同地で個展「無何有の祭り」を行った彫刻家・浅野暢晴氏が、常陸国(現茨城県)に縁ある作家7人とともに、8人でのグループ展として企画したもの。昨年の「無何有の祭り」で展示された浅野氏の作品は、黒泥土を用いた陶製のものなど、神社の厳かな空間との親和性も高いものでした。
今年の展示でも、境内のあらゆる場所で、神社空間と呼応し、時に溶け込むような作品たちが展示されています。人のようでいて、異形の何か、神様(?)のような浅野氏の作品をはじめ、神社内の回廊から拝殿に並んだ、数百の生き物のような樹脂粘土のアートや、鍛金による作品、ガラスと鏡、写真などアーティストそれぞれの表現が展開します。
神社という、アンタッチャブルな雰囲気もある空間で、挑戦的でありながらも、神聖な場に調和する作品から、普段味わえない新鮮な感覚を受け取ってみてはいかがでしょうか。(高柳圭)
上段写真:展示する作品のひとつひとつが神様にお見せするための「祭り」、というコンセプトで作家たちは作品をつくっている。
絵画・彫刻・工芸・インスタレーションなどの作品が、境内や神楽殿などに展示されれる。
樹脂粘土などで成型した約700もの小動物が回廊から拝殿へと歩く白石綾氏の『中に入る(外に出る)』。
槙野さやか氏による鮮やかなガラス作品『Dots』とともに展示される。
槙野さやか氏による鮮やかなガラス作品『Dots』とともに展示される。
日本画の作家・郷戸一行さんの作品。
槙野さやか氏による板ガラスと鏡の作品『〇』。
『数多の祭り』
会場:常陸國総社宮
開催期間:〜2015年8月22日(土)
開館時間:9時~17時
無料
http://ammatano.exblog.jp/