現代美術家の謎に迫る!「高松次郎ミステリーズ」展を、東京国立近代美術館で開催中。

    Share:

    高松次郎『No.273(影)』 1969年 東京国立近代美術館蔵
    <font size="1">©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates</font>

    こんがらがったヒモ、光と影、おかしな遠近法の椅子やテーブル、たわんだ布、レンガに乗った椅子、絵画……。一見、脈絡のない作品が並ぶ展覧会は、東京国立近代美術館で開催中の現代美術家・高松次郎(1936~1998)の回顧展『高松次郎ミステリーズ』です。東京藝術大学を卒業後、読売アンデパンダン展での発表を皮切りに、先日亡くなった赤瀬川原平や中西夏之らとともに前衛芸術グループ「ハイレッド・センター」を結成。ヴェネチア・ビエンナーレやドクメンタなど国外でも活躍し、1960年代~90年代まで現代美術の世界をリードしてきました。

    グラフィック・デザインは菊地敦己、会場構成は鈴野浩一・禿真哉が率いるトラフ建築設計事務所。高松を代表する作品「影」シリーズが体験できる「影ラボ」や高松の脳内世界を一望する「ステージ」など今回も面白い趣向が満載です。オブジェや彫刻、絵画など約50点と関連ドローイング約150点という無関係のように見える作品群を「第1章:「点」、たとえば、一つの迷宮事件 1960-1963」「第2章:標的は決してその姿をあらわさない 1964-1970s」「第3章:それは「絵画」ではなかった 1970s-1998」と3章に分けて、まるでミステリーを読み解くような構成になっています。あなたの眼で高松次郎の謎を解明してください。(Pen編集部)

    高松次郎『誕生』 1960年 三鷹市美術ギャラリー蔵
    <font size="1">©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates</font>

    高松次郎『光と影』 1970年 個人蔵
    <font size="1">撮影:木奥恵三 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates</font>

    『高松次郎ミステリーズ』
    12月2日(火)~2015年3月1日(日) 

    東京国立近代美術館 1階企画展ギャラリー
    東京都千代田区北の丸公園3-1
    TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル、8時~22時)
    開館時間:10時~17時(火~木、土、日)
    10時~20時(金)
    ※入館は閉館の30分前まで
    休館日:月、年末年始[12月28日(日)~1月1日(木)、1月13日(火)]
    1月12日(月)は開館
    料金:一般¥900

    スピンオフ企画 座談会「展覧会をつくる」
    日時:12月20日(土) 14時~15時30分 
    鈴野浩一・禿真哉(トラフ建築設計事務所)、菊地敦己(デザイナー)
    聞き手:保坂健二朗(本展企画者)
    場所:地下1階講堂(先着140名)
    料金:聴講無料、申込不要
    開場は開演の30分前