フィギュア・アート界の異端児ともいわれる「コース（coarse）」の個展が、11月21日（金）から渋谷のディーゼルアートギャラリーで開催されます。

コースはドイツ・ハンブルクと香港を拠点に活動するドイツ人アーティスト、マーク・ラントヴェーアとスヴェン・ワシュクによるユニットで、木材や合成樹脂、ビニールを印象的に用いた独特な彫刻スタイルで国際的に知られています。近年ではアムネスティ・インターナショナルとのコラボレーション作品が世界3大広告賞の一つといわれるカンヌライオンズを受賞。また、今年開催された世界的トイ・カルチャーの祭典「デザイナートイアワーズ 2014」では代表作『ザ・パッセージ』で3部門受賞を果たすなど、現在注目のアーティストです。

『ヴォヤージュ - 旅路』と名付けられたこの展覧会では、彼らのつくるハンドメイドの作品とともに、その作品がもつ物語を紹介します。たとえば『ノープワールド』という作品ではキャラクター「ノープ」はある惑星で毎春に生まれて、木々の上で育つ架空の動物。　「ニズム」など他の動物との愛憎関係が心の痛みを生み出し、「ノープ」はついに絶滅してしまいます。最新シリーズの『ソウルズ・ゴーン・マッド』では、モンスターとフクロウと男の子、女の子が登場、時の経過と自身の死する運命をほのめかします。不思議な雰囲気を湛えるフィギュア・アートとその世界観を直接味わってみてください。（Pen編集部）