映画ポスターの先駆者! 「野口久光」のヨーロッパ映画ポスター展を京都で。

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    『大人は判ってくれない』(日本公開/1960年)

    野口久光(1909–1994)を知っていますか? 戦前・戦後の映画黄金期に生涯1000点を超える映画ポスターを描き、フランソワ・トリュフォーもその作品を絶賛した、日本の映画ポスターデザイナーの第一人者です。彼の描いた欧州映画のポスターを中心に、『野口久光 シネマ・グラフィックス 魅惑のヨーロッパ映画ポスター展』が京都文化博物館で開催中です。

    野口はポスターのデザインのみならず、レコードジャケットのデザインや雑誌・ミステリー本などの装丁デザイン、ジャズ、ミュージカル評論家、舞台芸術のプロデューサーで活躍するなどマルチな才能をもった人物でした。今回の展覧会では、欧州映画のポスターのほか、映画スターそしてジャズメンのポートレイト原画やデッサン、装丁を担当した本や雑誌、レコードジャケットなど約300点にのぼる見応えある展示です。ほかにも野口自身が編集した、戦前の欧州映画ジュリアン・デュヴィヴィエ監督『商船テナシチー』や『望郷』など名作26作品を名場面で繫いだ短編映画や 、『第三の男』や『禁じられた遊び』など公開当時に映画館で上映されていた映画の予告編集の上映など、映画好きにも見逃せないこの展覧会。映画黄金期のリアルな空気を感じにぜひ京都へ。(Pen編集部)

    『禁じられた遊び』(日本公開/1953年)

    『第三の男』(日本公開/1952年)

    「野口久光 シネマ・グラフィックス 魅惑のヨーロッパ映画ポスター展」
    10月7日(火)~12月7日(日)
     
    京都文化博物館 4階特別展示室
    京都市中京区高倉通三条上ル東片町623-1

    TEL:075‐222-0888
    開館時間:10時~18時(火~木、土、日)
    10時~19時30分(金)入室はそれぞれ閉室の30分前まで
    休:月(祝日は開館、翌日休館)
    料金:一般¥1,000 大高生¥700 中小学生¥400
    www.bunpaku.or.jp/exhi_special.html