いまやテキスタイルは、新たなキャンバスといってもいいほど多彩な表現がなされる分野です。テキスタイルデザイナーの水田祐史さんも、そのような挑戦を続けるひとり。

時にテキスタイルにはなかなか登場しないようなモチーフまで用いて、布という素材にさまざまな物語を描いていく水田さんは、アートとテキスタイルのあいだを軽やかに行き来する気鋭のデザイナーといっていいでしょう。

水田さんは昨年、コペンハーゲンにて海外で初の個展を開催。以来、その経験や出会いがテキスタイルという枠を取り払い、新たな作品制作へと向かっていったといいます。今展ではこれまでの布というステージから離れ、ドローイングに焦点をあてた作品を展示します。テキスタイルならではの繊細で、細やかなディテールに富んだ作風は変わらず、だけれどテキスタイルにはない力強さが表現されています。テキスタイルからドローイングへとフィールドを広げた水田さんの新たな挑戦、ぜひ見に出かけませんか。（Pen編集部）