何日も履き続けられるのはホントか !? スポーツ系ウールソックスで、家でも外でも肌をサラサラに。

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    vol.93

    何日も履き続けられるのはホントか !? スポーツ系ウールソックスで、家でも外でも肌をサラサラに。

    構成、文:高橋一史 写真:青木和也 | 

    部分的に編地を変化させ、足裏のクッション性も追求したウールソックス。左のマルチストライプは「37.5 ハイキング ミックスド ストライプ ライトクルー」¥3,190(税込)、右のグレーは「37.5 ハイキング エッシェンシャル ライトクルー」¥3,190(税込)/ポイントシックス(サンウエストTEL03-3544-2751)

    履いてみなければわからない、そして履けば必ず魅了されるのがウール素材のソックスだ。ウールの特性を知ると、真冬の防寒のみならず汗ばむ夏の足元にも向くことがわかる。素材のハイテク化が進むいまでも、化繊は天然素材の万能な特性には一歩及ばないのだ。

    コットンや化学繊維でなく、ウールを選ぶメリットはどこにあるのだろうか。特に優れているのは、何日も履き続けられるほど臭いを抑える驚くべき特性だろう。羊の毛であるウールは、湿度を適度なバランスに調整してくれる。蒸気を発散して不快なムレをなくし、足裏をサラサラに保つ。同時に臭いを発生させるバクテリアの繁殖も防ぐのだ。バクテリアは高湿度の状態で増殖するため、低湿度なら問題にならない。この作用はソックスの外側が靴で覆われても働く。靴を脱げない登山者がウールソックスを愛用するのには確かな理由がある。

    薄手なら夏でも快適に過ごせるウールだが、苦手な状況もある。摩擦への強さは頑丈な化繊に敵わない。靴で擦れて薄くなり、ほどなく穴が開いてしまう。そこでアウトドアブランドのソックスが真価を発揮する。ハードに履けるように化繊を混ぜて欠点を克服。さらに部分的に編み地を変え、もともと伸縮性に優れるウールのフィット感をより高めている。

    ニュージーランド産メリノの底力。

    薄くして通気性を重視した「37.5 ゴースト ランナー ウルトラライト ノー ショウ タブ」¥2,530(税込)/ポイントシックス(サンウエストTEL03-3544-2751)

    ここにまず紹介するのは、アメリカのソックスブランドの「ポイントシックス(Point6)」(記事冒頭と上の写真)。上質さに定評のあるニュージーランド産メリノウールの中でも繊維が細いファインメリノを、一足につき約60〜70%採用している。独自の「コンパクトスパン技術」で、毛羽立ちを抑え従来品から耐久性を25%高めた。2020年秋冬からは新開発の化繊の混紡により、吸湿・速乾性がさらにアップしている。

    見た目のスポーツ感を生かし、あえて革靴を組ませてミスマッチを狙う着こなしも良さそうだ。ロング丈のモデルならクロップドパンツで足首から幾何学的な模様をチラ見せしてもいい。仕事着もスポーティな服装で間に合うテレワーク時代の足元は、遊び気分たっぷりでも許されるだろう。

    メリノウールにナイロンやライクラを混ぜた伸縮性の高い「ライフスタイル ウルトラ ライト クルー」¥2,420(税込)/アイスブレーカー(ゴールドウイン カスタマーセンター TEL:0120-307-560)

    よりシンプル好みの人にお薦めしたいのが、登山者によく知られたニュージーランドブランドの「アイスブレーカー」だ。メリノウールを専門に扱い、約100軒の自国の牧羊農家と直接取引する企業姿勢にも定評がある。Tシャツやパーカのような街と野山を行き来するウエアが多く、ラインアップの中にはソックスもあり、これもまた優れた出来栄えだ。

    ほどよく薄手でオンオフ兼用で使い回せる。靴で隠れる箇所以外に目立つ柄やロゴがないのも服に合わせやすそうだ。スネの後ろ部分だけリブ編みにするといったフィット感の向上も、スポーツ系ブランドならではの工夫だ。

    左はメリノ種の羊の原毛で、右は糸にしたもの。メリノウールは細く繊細な高級ウールだ。
    ※素材見本、及び、記事冒頭の羊写真協力:ゴールドウイン

    国際連合食糧農業機関(FAO)の18年度の世界統計によると、ウール生産量の第1位は40万トン強の中国で、第2位は40万トン弱のオーストラリア。ニュージーランドは第3位の約13万トンで、クオリティの高い毛が安定供給されることから一流ブランドに好まれている。

    ウールのソックスを長く愛用するなら、水濡れには気をつけたい。表面がうろこ(スケール)になった動物性繊維は、濡れると摩擦と熱に弱くなる。汗程度では問題なくても、洗濯となると話は別だ。ここに掲載したソックスはすべて洗濯機洗い可能だが、縮みやすい乾燥機や脱水絞りは避けるほうが安心だ。

    ポイントシックスとアイスブレーカーの取扱いはスポーツ・登山用品店が中心で、各ECサイトでも購入可能。まずは一足手に入れて、その良さを肌で感じてみよう。

    ポイントシックス
    https://point6.jp

    アイスブレーカー
    www.goldwin.co.jp/icebreaker