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「ライカ」などのハイエンドカメラ、
いったい何がすごいんですか?
写真担当:宮澤 寛道さん
写真学校で基礎を学んだ後、建築カメラマンとして撮影に従事した経験をもつ。豊富な撮影経験から、理想の撮影スタイルを叶えられるカメラ選びのアドバイスをしてくれる。カメラ自体の機能をわかりやすく解説してくれたり、プリントの楽しみ方の提案まで対応する。
「そうですよね。疑問を抱くのは、当然だと思います。最近はデジカメの高機能化が進んで、それほど高額ではないカメラでも美しい写真を楽しめるようになってきました。それなのに、なぜライカのような高額なハイエンドカメラがもてはやされるのか不思議ですよね」
量産品とは違う、ハンドメイド品
「ライカを例にとってご説明しましょう。まず、ライカの場合、モノづくりの観点からしてほかのカメラメーカーと違います。一般的なカメラは高性能を追求する一方で、実用性にも配慮し、大量生産を前提につくられている。ですので、結果としてコストダウンも図られているというわけです。これに対してライカは、実用性よりも画質を追求し続けてきた歴史的な背景があり、レンズひとつとっても手作業の比重が多く、製造本数自体がきわめて少ない。これが高額にならざるを得ない大きな理由といえるでしょう」
「ただ、その分、画質や描写力に対するこだわりは、他社とは比べものになりません。当店でライカを購入するお客様には、かつてフィルム時代にライカを使っていて、その時に使っていたレンズをデジタルで使いたいという方も多いのですが、その一方で、20代の若いお客様でも最初から画質を追求したいという思いから購入する方も非常に多い。そうしたことからも、ライカの画質に対する高い評価を見て取れるのではないでしょうか」
「では次に、そんなライカの性能を楽しむためには、どんな機種を選べばいいのかをご紹介しましょう。ライカらしさを体現する王道の機種いうと、やはりMシリーズでしょう。中でもオススメなのは、シリーズ最新モデルのM-P。この機種は、Mシリーズの持ち味であるレンジファインダーカメラとしての使用感や描写力はそのままに、フルサイズCMOSセンサーの搭載や撮影中のデータを一時保存するバッファメモリーの増量などのアップデートで、プロ仕様の一眼レフデジカメに匹敵する性能を加味した最新モデルです。外装の佇まいに加え、ピント合わせを行うレンジファインダーの構造が、1954年に登場した初代M型のスタイルを受け継いでいるので、ライカならではの使用感を楽しむにはまさにうってつけの機種といえます」
「そして、もうひとつの選択肢として、Tシリーズもお薦めです。アルミ削りだしのボディも男心をくすぐりますが、レンズ交換ができて、3.7インチのタッチパネルディスプレイは非常に高精細。直感的な操作でスムーズに使えます。
また、マウントアダプターを使えば、Mシリーズのレンズを使っての撮影も可能なので、同社らしい描写力の高さを手軽に楽しむにはぴったりの機種といえます。美しい写真を撮影したいという思いに駆られたら、まずはこのどちらかを手にとってみてはいかがでしょうか」
コンシェルジュからの一言
写真担当:宮澤 寛道さん
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