ザ・コンランショップで、飾る”技”を学びましょう。

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    写真:永井泰史 文:小川 彩

    #04ザ・コンランショップで、飾る”技”を学びましょう。

    プルーヴェの机、椅子の壁面に飾られているのは、スペインのフォトグラファー、リカルド・カセスの作品。写真集『Paloma al aire』に収録された1枚が8つのフレームに分割され、全体で1つの作品に。¥594,000

    すがすがしい気が満ちる、新年のインテリア。松の内を過ぎて、正月のしつらえを片づけ始めると、壁や棚の上が急にさびしく感じることがありませんか? お正月だけでなく自分らしい時間をつくるもので空間を飾ってみたい。そんな気持ちになったら、ザ・コンランショップへ出かけてみるのがいいかもしれません。

    今回お邪魔したザ・コンランショップ新宿本店は、昨年9月末にリニューアル。飾る楽しみを提案するスペースが充実しました。リビング、ダイニング、ワークスペース、そしてベッドルームなど、シーンごとにつくられたディスプレイは、カラーコーディネーションや素材の取り合わせ方、セレクトしたアイテムの新鮮さなど、日常に取り入れたいアイディアや空間を飾るテクニックの宝庫です。

    何気ないディスプレイにも注目。水平器やアンティークの木のスクープ、そしてヴィンテージブックからの図柄がプリントされたトレイ。用途のないオブジェが、日常に豊かな余白をつくり出します。

    店内には、ヴィンテージアイテムや用途を考えるのは野暮というアイテムも多数。たとえば、モダンな家具やプロダクトの中にアンティークの金物や道具を置くと、落ち着いた時間を感じることができます。

    新宿本店は、約9000点というアイテムの豊富さだけでなく、それらを実際に室内に取り入れたくなるような、気づきのあるシーンを展開しているのも魅力のひとつ。

    「ザ・コンランショップはディスプレイを大切にしています。新宿本店は本部のVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)専任スタッフとショップスタッフがディスプレイを担当しているのですが、飾るものや飾り方の幅広さを伝えることで、インテリアを自分でつくる動機をもっていただいたり、ワクワクするような高揚感を味わっていただきたいんです」

    そのように話すのは、プレスの古川真由子さん。提案型の店内は、「気づくとディスプレイが変わっている」と古川さんが笑うほど常に変化しているので、新しいものとの出会いを求めるプロのスタイリストやバイヤーも参考にするほどとか。ではまず住宅で飾る場所をつくるとき、どこから始めるのがよいでしょうか。

    ベースの金属を幾何学模様に酸化させることで美しい色の変化を出したデンマークのブランド、PLEASE WAITのトランシエンスミラー。左から:トライアングル、サークル各¥397,440

    部屋の一角をメタリックな素材の照明や小物でスタイリングすれば、空間に広がりが生まれます。ミラーはビス2カ所を壁面に打ってかけるだけ。&Kのミラー、ゴールド、ブラックともに¥7,128

    古川さんが、ぜひ挑戦していただきたい! と力を込める場所が”壁”。

    「実は広い壁面を飾ることで、空間だけでなくそこで過ごす時間も変化すると思います。美しいもの、好きなものを眺めるだけで時間に余白が生まれますよね」

    例えばミラー。ビスを打ってかけるだけなので設置も簡単で、映り込んだシーンによって部屋を広く見せることができます。ミラーのラインナップも幅広く、幾何学のフォルムなどで壁面に変化をつけられるのも魅力です。作家性の強い絵画やフォトフレームはちょっと……な方でも、まずはミラーで壁面を飾ってみるのはどうでしょう。

    またフォルムがユニークなフックを設置するだけでも壁のアクセントにもなり、コートやジャケットだけではなく、グリーンやトートバッグなどお気に入りのアイテムを気軽に吊るすだけで部屋の風景は簡単に変わるものです。天井からユニークなアイテムを吊るすなんていうのもいいかもしれません。穴の目立たないビスなど優れた資材が増えたので、これを機会にいろいろと試してみたいものですね。

    デザイン性のあるフックがひとつあると壁面で遊べます。S字フックを掛けたセラックスのガラス製ハンギングベース(H21cm)¥3,780、HAYのフック(S ナチュラル アッシュ)¥15,660

    鳥籠型のキャンドルホルダー。インドアグリーンやエアプランツをかけたりするなど小さな装飾の場としても活躍しそう。ポルスポッテンのケージ「PAGODA」(φ33.5×H58cm)¥23,760

    最後に新たなプロダクト「impressions」を紹介しましょう。

    ストックフォトを取り扱うamanaのインテリアフォトから、ザ・コンランショップが建築、ランドスケープや花など、インテリアに取り入れやすい写真を約200点をセレクトし、インテリアアイテムとしてフォトフレームをつくりました。「直感」というネーミングが示すように、好きな写真を直感で選び、もっと気軽に飾るものとして写真を楽しんでほしいというメッセージが込められています。リニューアルで最も贅沢に空間をとったコーナーでは、シーズンごとに入れ替えられるフレームをソファやラウンジチェアでゆったりと眺めるだけでなく、書斎やテーブルなどシーンごとにフレームを平置きしたり、壁に立てかけたり、飾り方のバリエーションのさりげない提案にも注目したいところです。

    自宅に応用したいアイディアやシーンのつくり方との出会いに満ちた、ザ・コンランショップ新宿本店のディスプレイ。厳選されたアイテムを選ぶ楽しみだけでなく、思いもよらなかった作品やものに心を動かされる、そんな新たな発見をしに出かけてみませんか。

    作家が作品として発表したものも一部取り扱うインテリアフォトシリーズ「impressions」。Sサイズ(41×51cm)¥48,600~(同じデータをM、Lサイズに拡大可能)

    ザ・コンランショップ 新宿本店

    東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー3F・4F
    TEL:03-5322-6600
    営業時間:11時~19時
    休:水
    www.conranshop.jp


    フォトグラファー・伊丹豪 作品限定発売

    2月29日(月)まで
    2015年のザ・コンランショップのクリスマステーマだった「SPACE」を切り口に、店内やオーナメントを被写体として、フォトグラファーの伊丹豪さんが独自の視点で撮りおろした写真作品を限定発売。あわせて彼の他作品も展示販売します。