複雑時計の名門、ジャガー・ルクルトが丸形コレクションをリニューアル。王道のデザインをアップグレード

文:笠木恵司

ジャガー・ルクルトは、腕に着けたままでケースを反転できる角形時計「レベルソ」で知られるが、1992年に丸形の「マスター・コントロール」を追加した。時計らしくないネーミングだが、これは同社独自の1000時間テストを意味する。すべての故障や不具合は最初の6週間に現れるという経験則から、時計の精度検定では異例の長期間におよぶ厳しい基準を導入し、これをクリアした時計だけを出荷する。ブランドによる独自の品質管理制度の先駆けであり、現在ではレギュラーモデルのすべてが対象となっている。 いわば精度へのこだわりを象徴するコレクションだが、クラシカルなデザインコードを堅持しながらも、コンテンポラリーな...

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