書籍でひも解く「イソップ」の哲学と歴史。美意識を感じるスキンケアは、こうして生まれた――。

写真:大瀧格(書影) 文:高橋一史

植物由来の成分を肌と鼻で感じる、自然なつけ心地と香り。ダークブラウンのボトルで統一された、インテリアのようなパッケージ。アートギャラリーのごとく、ストイックな内装の店舗。「イソップ」は対象を女性に限定しない、ユニセックスな世界観を持つブランドだ。中心的なラインアップはスキンケア製品である。日本では2010年に東京・青山に初の直営店を設け、商業施設内にも店舗を構えてその数を増やし続けている。 2019年11月に刊行された『イソップ:ザ ブック』は、ファッションブランドのようにカルチャーを発信する彼らの、創業からの33年間を辿る大型本である。336ページにも及ぶボリュームで、美しい写真と...

続きを読む