メカ好きの心を満たすのは、マットなセラミックか輝くSSか。

文:並木浩一 写真:宇田川淳

ベル&ロスの角型は、ずっと男心をそそってきた。もとはといえば、飛行機のコックピットクロック。そのスピリットだけでなく形象もまるごとデザインに呑み込んでみせた、大した度胸の産物だ。そこが、メカも飛行機も大好物のハードボイルドな心情に火を点ける。アイコニックな4点ビスは、この腕時計を“男気”にも留めているのだ。 近い将来には「ベル&ロスの腕時計のような計器が、昔の飛行機にはあった」と言い伝えられるのだろう。ブラックの「BR03‐92」は、硬質でタフな計器の魅力を直接的に受け継いだモデルである。マットブラックのケースはスチールではなく、航空機素材にも多用される...

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