複数ユニットで実現した、常識外れの音質。

このイヤホン、価格も20万円と目を剥くが、音にも耳を剥く。私が主宰するレーベルのウルトラアートレコード『情家みえ・エトレーヌ』から「チーク・トゥ・チーク」を聴き、このイヤホンの格段の音のよさがわかった。ボーカルにはボディ感が備わり質感がしなやか。言葉のニュアンスを大切にした歌い方も明瞭に伝わる。伴奏のピアノのラブリーな躍動感、弾力感も心地いい。低音スピードが速いことの利点だ。周波数帯域的にも格段に広い。高域、さらに超高域まで音がクリアに抜け、倍音成分の情報が多い。音場の見渡しが透明で広がりもイヤホンとしては常識外れにワイドだ。 「IER-Z1R」は、ソニーのハイエンドライン「シグネチャ...

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