韓国の「検察の闇」問題に迫る犯罪サスペンス『秘密の森』、緻密な脚本を手掛けたのは新人脚本家だった

文:柾木博行

<主人公は幼少期に脳手術を受けて感情を失い、理性のみで行動する冷徹な検事。上司の汚職を探っていた彼は――。脚本のイ・スヨンは3年かけて検察関係者に取材。シーズン2も高視聴率を記録している> 2019年に多くの不正疑惑で話題になった韓国の曺国(チョ・グク)元法相。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が彼を起用したのは、強大な権力を持つ検察組織の改革のためだった。 『秘密の森』は、こうした韓国社会の抱える問題を扱った硬派な犯罪サスペンスだ。 ソウル西部地検の検事ファン・シモク(チョ・スンウ)は幼少期に脳手術を受けて感情を失い、理性のみで行動する冷徹な男。上司の汚職を探っていた彼が贈賄側の自...

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