甘辛&スパイシーな肴が酒を呼ぶ、昭和歌謡にぎやかな中華酒場。

写真:尾鷲陽介 文:岡野孝次

日本における中華点心の二大勢力といえば、餃子とシュウマイだ。餃子の醍醐味がこぼれ出す肉汁なら、シュウマイの魅力は旨味の凝縮感だろう。西荻窪に6月オープンしたばかりの「シュウマイルンバ」の看板メニューは、ぽってりとしたフォルムの「肉焼売」。薄皮のなかに豚肉と玉ネギの甘味が満ち、からし醤油を付けて味わうと、その濃厚さに「もう一杯」と酒が進む。紹興酒にレモンとハチミツを加えた「自家製ルンバサワー」と相性は抜群だが、ぜひ焼酎や日本酒とも合わせたい。シュウマイの甘辛い味わいが、和の食中酒にピタリと寄り添うからだ。日替わりのおつまみは「茄子のバルサミコ黒酢煮」や「ピータンとパクチーの白和え」などが...

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