1年半ごとにテーマを変える、進化系ダイニング

文:葛西玲子

シンガポールでは、高級レストランの多くは大手の資本やグループによって運営されているが、それらに属さず、気概をみせるレストランが彗星のように現れた。それが「プレリュディオ」だ。オーナーシェフのフェルナンド・アレバロは、コロンビア出身の33歳。「チャプター(章)」を大きなコンセプトに掲げ、1年から1年半ごとに料理のテーマをがらりと変えるという。第1章のテーマは「モノクローム」。通常なら食欲をそそる色彩が求められるものだが、コース料理は皿も含めてすべてモノトーンで統一されている。料理のプレゼンテーションに始まり、食材と食感の意表をつく斬新な組み合わせに、思わず目と心を奪われる。今後の展開が楽...

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