オーガニック食材を使い、各地のおふくろの味を再現する北京のレストラン

文:原口純子

量より質を追求する顧客層が増えるにつれ、北京ではレストランのトレンドも変革中だ。「四四慢食」(ススマンシ)はそんななか誕生した「Farm to Table(農場とテーブルを結ぶ)」レストラン。全国約80カ所の農場や牧場を選定し、メニューには各食材の提供者を明記。店のSNSでも、オーガニックの農業・畜産業を行う生産者をリポートし、安心感を与えると同時に食材への関心を盛り上げている。そんな有機食材を用いた料理は「各地のおふくろの味」。生産者はもちろん、シェフやスタッフの親戚のお年寄りからもレシピを集めている。目指すは食材の大量生産が始まる以前の中華料理の再現。伝統回帰から生まれる新しい中華...

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