山形・寒河江で編まれた、“一生モノ”のカシミアカーディガン

写真:加藤佳男 文:小暮昌弘

ニットといえば欧州製が長い間優位を保っていたが、最近は日本の伝統的な産地から優れたニットが続々と誕生し、大きな注目を集めている。戦後、ニットの一大産地として成長した山形県の寒河江市。この地で営む奥山メリヤスが2013年に立ち上げたブランドがバトナーだ。同社はトップメゾンのOEM製品を担ってきた名門ファクトリー。糸の紡績から染めの工程まで近隣の職人たちと綿密に連携することで高品質のニットを製造してきた。写真のニットは内モンゴル東側で採取した最高級カシミアを細番手に紡績し、その糸を多本撚りすることでヘビーウエイトに仕上げている。カシミア100%のやわらかさと独特のヌメリ感が楽しめ、まさに“...

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