「キング・オブ・シューズ」と称される、ジョンロブのスエードスリッポン【加藤和彦編】

『優雅の条件』(ワニブックス)は、加藤が亡くなった翌年の2010年に発行されたエッセイ集。ファッションだけでなく、彼が愛した料理、旅、ライフスタイルなどについて書かれた本だ。そのなかで加藤は、「服装には細かく気を使っているようで目立たず、しかし地味ではなく、どこへ行っても華やいでいて、しかもシックでスポーティー、といった相反する要素を合わせ持った服装をするのが究極ではある」と語る。そして「ぼくは一年中のほとんどを紺のスーツ、あるいは紺のジャケットで通す」という。ワードローブに占める紺の割合はなんと80%。あとはグレーという徹底ぶり。外出するときでも一切悩まない。シャツとタイを選べば5分...

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