奥行きのある「布」を武器に、パリコレへ挑む。

文:高橋一史

東京の若手デザイナーによるメンズブランドの中でも、ファッション通に評価が高い「 ターク(TAAKK) 」。2020年1月、デザイナーの森川拓野(もりかわ・たくや)は、パリファッションウィーク中のランウェイショー、いわゆるパリコレに初参加した。2013年にブランドを立ち上げ、8年目での挑戦だ。 多くのファッション・デザイナーがパリコレを目指す最大の理由は、世界中のモード関係者やバイヤーなどの目が集中するこの場で、ビジネスが飛躍的に伸びる可能性があるからだ。買付数が増えれば、資金を得てよりよいモノづくりができ、ブランドも世界に発信されていく。ただし、ショーの開催は大掛かりな事業だ。森川は...

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