華麗な再構築を遂げたウッドユウライクカンパニーが、有機的で軽やかな新コレクションを発表

  • 文:山下美咲

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東京の昭島を拠点として表参道にショールームを構え、自然素材と職人の手仕事だからこそ実現できる良質な家具を生み出してきたWOOD YOU LIKE COMPANY(ウッドユウライクカンパニー)。創業40周年となる今年、カルチャーデザインファームであるKESIKI(ケシキ)とタッグを組み、新たな時代のニーズに即した大きな変革を遂げた。

リニューアル後の第一弾として、従来の名品チェアをより洗練された柔らかい趣へと進化させた、3種のモデルをリリース。アイコニックなフォルムはそのままに、職人の手仕事でしか表現できない形やラインを追求し、触り心地や座り心地、軽さを格段にアップさせた。

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手前に置かれているのが従来のスター製品で、奥にあるのが新コレクション「MODERN」の3点。創業時からの知恵と技術を継承しつつ、次世代にも無理なく受け入れられるものづくりを試みた。

カンナで丁寧に削り出された柔らかな曲線がこのうえない手触りを生む「MOCHI」は、ソフトな形状とスタイリッシュな印象が共存。現代の生活空間になじみやすい親しみやすさを感じさせる。「NAWA」は、ラタンの座面の軽やかさと直線的なデザインが特徴的だ。構造面や軽さ、腰を支える計算された背もたれのフィット感を残しつつ、よりシームレスな造形に。17世紀英国の民芸椅子を現代風に再解釈したのが「USU」。脚や背面部分の潔い直線のラインと、アームや座面の一体感のある曲線がエフォートレスに呼応する。

ウッドユウライクカンパニーの家具はどれもひとりの職人が始めから終わりまで一貫して製作を請け負っており、ちょっとした長さや高さの調節はもちろん、修理やメンテナンス、経年変化によるリメイクも可能。世代を超えて、時とともに深い愛着を抱きながら長く使いつづけていける点が魅力のひとつだ。

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触れた感覚を通じて手仕上げの柔らかさが伝わる、「MOCHI」の背もたれ部分。すべてハンドメイドで手がけるからこその優しい丸みが、座る人にいつでも寄り添う。
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ペーパーコードの座面の意匠がその名にぴったりの「NAWA」。直線的なフォルムを大切にしながら、ほんの少しの傾斜で、モダンな印象と座ったときの快適さを実現。
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「USU」のバックショット。座面の底や膝の裏に当たる箇所がラウンドシェイプに削られており、座るときはもちろん、椅子を動かす場面でさえも肌当たりのよさを感じさせる。

扱いが難しいとされるオーク材を採用し、白木ならではのほどよい存在感と優しい色彩を醸し出せるのも、職人が手がけていることによるメリット。2023年5月25日からWYLC表参道ショップにて受注を開始しており、10月以降順次配送予定だという。

 

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WOOD YOU LIKE COMPANY

住所:東京都渋谷区神宮前5-48-1(表参道ショップ)
営業時間:11時〜19時
定休日:水
TEL:03-5468-0014
https://woodyoulike.co.jp