トレンドを牽引する人気メゾンが手がけた新作から、今季を象徴する8つのアイテムをピックアップ。その秀逸なクリエイションは、もはや芸術の域にある。Pen最新号、2023年春夏ファッション特集『買いたいもの最新リスト』より抜粋して紹介する。
現在発売中のPen最新号、2023年春夏ファッション特集『買いたいもの最新リスト』では、人気メゾンから届いた今季を象徴する逸品、トレンドを取り入れ、着こなすためのキーアイテム、モダンで使い勝手のいいリアルクローズなど、Penがお薦めするアイテムの最新リストを掲載。ファッション業界の買い物好きに訊いたマイルールやクリエイターの定番アイテム＆ウィッシュリストなども紹介。魅力的な品々から、“買いたいもの”を見つけてほしい。
『買いたいもの最新リスト』
Pen 2023年5月号 ￥950（税込）
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エルメスのメッセンジャー・ケリー
エルメスに「男性のためのケリー」という新しいテーマのバッグが加わった。縫い合わせてから裏返し、ステッチが見えないように仕上げる「ルトゥルネ製法」を採用したしなやかなレザーバッグは、日常づかいにジャストな収納力と高度な携帯性が特徴。さらに、スマートフォンなどの必需品をさりげなく収納できるサイドポケットを備え、ショルダーでもクロスボディでも使用できるという機能性にも富んでいる。そしてなにより目を引くのは、象徴であるサングロン（レザー製ストラップ）や回転式のメタルクラスプが描く、見まごうことなき“ケリー顔”である。
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ルイ・ヴィトンのモノグラムデニムジャケット
まるで少年時代にお気に入りだったデニムジャケットのような、ハードな色落ちやダメージを品よく楽しむことができる、ルイ・ヴィトンならではのスペシャルなデニムジャケットが登場した。ジャカード織りによってお馴染みのモノグラムを表現した圧巻のデニム生地は、ヴィンテージ感のあるウォッシュ加工を施した上で、エレガントなラベンダーカラーに染色。生地のほつれにも見えるフリンジを細やかにあしらうことで、よりデザイン性の高い一着に仕上がっている。さらに、同シリーズのデニムパンツを合わせれば、最上級のインパクトを放つデニムセットアップが完成する。
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セリーヌ オム バイ エディ・スリマンのフラワーカーディガン
まさに“グランマニット”といった趣のある、1950年代を思わせるクロシェ編みのハンドニットカーディガン。着こなしやすいダークな色調ながら、手刺繍によるグラフィックのモチーフは、ハッピーなハワイアンフラワーというのが秀逸だ。煌めくジュエリーのようなビジューボタン、そして大ぶりのストーンを駆使したアレンジ自在のロングブローチが、クラシカルかつフェミニンな華を添える。クラフツマンシップやヴィンテージ感、そしてバロックの精神が結実した。Tシャツやタンクトップなど、いつものスタイルにさっと羽織るだけでさまになる快作だ。
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ディオール バイ ミステリーランチのギャラゲーターバックパック
高い機能性を追求するアウトドアブランドの中でも、米軍の特殊部隊や山岳救助隊での採用実績を有するミステリーランチは、とりわけプロたちからの信頼が厚いブランドだ。そのシグネチャーである3ジップシステムを採用した代表的モデル「ギャラゲーター」を、ディオールが誇る最高峰のエンジニアリングとサヴォワフェールにより再創造したのがこのバックパック。撥水性に優れたフード付きレインカバーの着脱により、シーンや気分に合わせてその表情をドラマティックに変化させることができるパワーアイテムだ。
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プラダのギンガムチェックシャツ
プラダの今季のテーマは、「選択」を意味する「PRADA CHOICES」。単純さ、古典主義、真実性といったキーワードを掲げ、少年時代の記憶をたどるような甘いムードで描かれるのは、まるで子どものように純粋なファッションそのものの“本質”だ。この鮮やかなパステルブルーのギンガムチェックシャツも、1950〜60年代にイタリアのどの家庭でも見られた壁紙や、テーブルクロスにインスパイアされたもの。また、襟や胸元に添えられた、グラフィカルな波型リボンのトリミングにも注目。ジェンダーニュートラルな今日的着こなしのキーアイテムとなりそうだ。
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グッチのラバーサンダル
ランウェイを飾るレディ・トゥ・ウエアはもちろんのこと、毎シーズン必ずといっていいほど“It”なシューズやバッグが登場するグッチ。ブラックのワントーンで統一された佇まいがクールなラバーサンダルは、ホースビットとインターロッキングGというブランドを象徴する2大モチーフを、それぞれストラップの装飾とソールのパターンとして採用。カジュアルな素材とデザインに、ラグジュアリーな要素を融合した傑作だ。ボリューム感のある重厚なフォルムだが、やや前方に傾斜したソール形状やバックストラップのおかげで歩きやすさも抜群。
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クロムハーツのシルバーリング
チームスポーツの王者に贈られるトロフィーは、ひとつだけ。そこで選手一人ひとりの記念品として考案されたのが、大学や高校の卒業記念に製作される、カレッジリングを応用したチャンピオンリングだ。クロムハーツの新作リングは、このチャンピオンリングからインスパイアされたもの。ブランドのアイコンのひとつであるCHプラスの周囲に8個のダイヤモンドを配したシルバーリングは、存在感も迫力も十二分の仕上がりだ。重厚なデザインに加え、精緻なつくり込みや立体的な造形も大きな魅力。「33」という数字に込められた意味を想像するのもまた一興だ。
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フェンディのビーズ刺繍フーディー
「休暇先へと向かう夏の装い」をテーマに、大自然とリンクした多彩な色づかいでリゾート感あふれるコレクションを展開するフェンディ。リラックスしたクラシックフィットにマイクロビーズの刺繍をあしらった今作も、青空を想起させるライトブルーが清々しい。そのマイクロビーズが描き出すのは、無数に咲き誇る可憐なデイジーの花々だ。カジュアルでベーシック、スポーティなフーディーだからこそ、フェミニンなムード漂うデイジー刺繍とのバランスは絶妙といえる。まさしくジェンダーや世代を超えて楽しめる、いまの時代の空気を反映した一着だ。
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