Shops 着物の美学を伝える、パイオニア

着物の美学を伝える、パイオニア

銀座もとじ 男のきもの

銀座もとじ 男のきもの

エリア:銀座

「これは『裏勝り』と言いましてね」と、挨拶も早々に「銀座もとじ 男のきもの」の店主、泉二弘明(もとじこうめい)氏はダルマや鎌を描いた布を広げながら、熱く語り始めました。「大胆な柄を羽織の裏に入れ、脱いだ時だけ見える。学ランの裏と同じです(笑)」


泉二氏が営むこの店も、ある意味で「裏勝り」な店です。店構えはシックで控えめで、一見ごく普通の呉服店に見えますが、何を隠そう近年の男性の着物ブームの火付け役になった日本初の男のきもの専門店。品揃えも絹糸の繭までこだわった結城紬から、イタリアの工房が手がけた帯飾りまで、実に幅広い。しかし東京のおしゃれな男たちの心をとらえる最大の理由は、「粋に着こなす方法」をさまざまな形で発信しているから。


着物は日本が誇る文化とはいえ、実際は大半の日本人が初心者。美意識もルールも洋服とは違うので、わからないことだらけ。そんな客の「スタイリスト」として、柄や素材の基本的な合わせ方から、編み上げブーツやパナマ帽を取り入れたいまどきの着こなしまで丁寧に指南。難しく考えず、一緒に楽しみましょう、という姿勢が未知の世界への好奇心を後押ししてくれるのです。


上写真:世界初のオスの蚕「プラチナボーイ」の糸で着物を作ったり、身体に合う着物を作るためオーダースーツのような仮縫いを行うなど、店主・泉二氏の挑戦は尽きない。

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奄美大島の泥染めの訪問着¥680,000。初心者でも、着流しなら仕立て代も含め¥150,000ほどで、着物から草履までひと通り揃う。

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日本初の男のきもの専門店。2002年の開店当時、全国に3万軒近い呉服店があったが、男性用の着物は各店に2、3点ある程度だったという。

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