Shops 本の中にある、鮮やかな江戸の世界へ。

本の中にある、鮮やかな江戸の世界へ。

大屋書房

大屋書房

エリア:神保町

老舗はとかく敷居が高く感じるものですが、古書店となるとなおさら。難解な漢字の題名の本が積み上がる静かな空間に入った途端、場違いに思えてしまいます。


しかし大屋書房は例外。世界一の古書店街と評される神保町に集まる、およそ170軒の古書店の中でも代表的な和本の老舗ですが、素人も気軽に入れるよう創意工夫がこらしてあります。レトロな佇まいの店先には大きなショーウィンドーがあり、古地図から妖怪の絵葉書、『豆腐百珍』や『蘭学事始』、鯛や赤魚など魚の図録まで、普段お目にかかれないような品々が楽しげに広げてあります。気安さに加え、品揃えの面白さと店の気さくな姿勢が伝わるのか、「立ち見客」も多いよう。


店内に入ると、筆で書かれた書名の札が無数にぶら下がる和本の棚が、浮世絵に負けないほど美しく圧倒的。ジャンルは文学や歴史のほか、料理、占い、英語辞書など現代的なものも。「大半のものの考え方や知恵は、江戸庶民の生活の中にすでにあった。だからいまも共感できる。そこが和本は面白い」と、3代目店主の纐纈(こうけつ)公夫氏。お侍や太夫のリアルな日常を体感する入り口が、この店には無数にあるのです。


上写真:右端が浮世絵のスペースで、中央~左の棚には店でも「何冊あるかわからない」という和本が並ぶ。「若い人にも興味をもってほしい」と集め始めた妖怪関連も充実。

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庶民の日常生活をユーモラスに描写した浮世絵も多い。虫歯、癇癪などさまざまな病を治療する風景を描いた歌川国芳の『きたいなめい医 難病療治』。¥185,500

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駿河台下交差点近くの赤レンガのビルが目印。大屋書房をはじめ神保町の古書店の多くは北向きに立っている。日光に当たって古書が傷むのを防ぐため。

    東京都千代田区神田神保町1-1
    TEL:03-3291-0062
    営業時間:10時~18時
    定休日:日曜日・祝日
    http://www.ohya-shobo.com/
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