Food 海の魚に里の酒米。光らせる職人の技。

海の魚に里の酒米。光らせる職人の技。

萬屋 おかげさん

萬屋 おかげさん

エリア:四谷

「仕事をいれる」。店主の神崎康敏氏は自らの料理をこう表現する。

2011年度版の『ミシュランガイド』で1ツ星を獲得した居酒屋として、日本酒好き以外にも知名度が上がったが、シンプルな言葉がかえって、創意工夫が奇をてらうものではないことを伝える。

目玉の刺身盛り合わせは、魚を生食する日本ではおなじみだが、「うちは魚に合わせて仕事をいれるんです」という。乾煎りしたからすみをまぶしたスズキ、藁で炙って辛子と塩を添えたカツオ。わさび醤油をつけず、そのまま食する。「居酒屋では会話をしながら食べますよね。相手が会話に夢中で刺身を醤油につけっぱなしとか、そういうのを気にしないで食べられるし、食べてもらえるんです(笑)」。居酒屋の理にかなった供し方なのだ。


「十四代」「飛露喜」という若手杜氏が台頭する先駆けとなった日本酒がある。これらの酒に出合ったのが、神崎氏が日本酒を扱う居酒屋を開くきっかけだったという。「自分と同世代の蔵元が造る酒とずっと付き合っていけるんですから」。造り手があって飲ませる店がある。当たり前だけれど、その出会いが飲み手に愛される酒席をつくっているのだ。


上写真:刺身の盛り合わせは1人前¥2,350(写真は2人前)。築地市場の一番手(その日の競りでいちばんいい魚)を生かすよう、手を加えている。

海の魚に里の酒米。光らせる職人の技。

日本酒は約50種類。ひとつの蔵のすべてのラインアップを扱うのではなく、蔵の個性に合わせていちばん特徴が出ている銘柄を厳選している。

海の魚に里の酒米。光らせる職人の技。

湯気とともに出汁の香りが広がるおでん鍋を囲むカウンター席。ビルの奥にひっそり見える看板を見逃さないように。カウンター席のほか、座敷席もあり。

    東京都新宿区四谷2-10 松本館B1
    TEL:03-3355-8100
    営業時間:18時~20時入店まで
    定休日:日曜日・月曜日・祝日
    要予約
    ※おまかせ料理のみ
    http://www.okagesan.net/
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