
京都で出合う暮らしの道具に魅せられて。
第3回 気軽に行ける骨董編
昨年12月の京都特集連動企画としてはじまった「京都で出合う暮らしの道具に魅せられて」。第1回「古い道具編」、第2回「職人の手仕事編」に続く今回は、古今東西のよきものが集まる京都ならではの「骨董編」を紹介。京都で骨董というと“敷居が高い”、“高価”、“入りづらい”というイメージがありますが、ここで紹介するのは、日常に楽しめるアイテムを揃え、気軽に骨董を楽しんでほしいという店ばかり。それぞれの店主自慢の逸品とともに紹介します。
写真・蛭子 真 文・小長谷奈都子ANTIQUE belle

学生時代に古着目的で通った北野天満宮の骨董市で、骨董の面白さに目覚めたという前田さん。町屋を改装した店内に、センスが光るアイテムが並ぶ。

色漆で描いた独楽文様がどこか懐かしい趣。そのまま飾っても面白い。明治時代の独楽盆 各¥7,000

アールデコからロシアンアバンギャルドへ移行する過渡期の希少な品。チェコのタバコセット¥20,000

こっとう 画餅堂

北野天満宮ほど近くの一軒家。玉砂利を敷き詰めたスペースには日常生活に取り入れやすい手頃なもの、奥の畳の間には古美術然としたものが並ぶ。

浄法寺片口¥80,000、古伊万里瓔珞文(ようらくもん)筒猪口¥10,000〜¥20,000(コンディションによる)

箸置きや苔玉を飾ったりとアイデア次第で楽しめる。桃山時代から江戸初期の古唐津のかけら¥1,000~¥4,000

座辺の骨董 幾一里

荒井さんの趣味が高じて1997年に開店。「骨董ひとつひとつに時を経た味わいや歴史があり、その風情や風合いを手にとって肌で感じてほしい」とのこと。

同じ恵比寿像でも、表情や彫り方でガラリと雰囲気が変わるのが面白い。江戸後期~明治頃の木彫恵比寿像 各¥45,000

中央は江戸後期の絵瀬戸麦藁手片口¥120,000、ほかに19世紀の英国のスリップウェアや鎌倉時代の仏像など。

大吉

棚や小上がりにうつわや花器がズラリと並ぶ。求めやすい価格から揃っているのがうれしい。店内にはいつも、季節の花が瑞々しく生けられている。

ドイツの18世紀のエナメル彩のジンボトル¥50,000。幕末の永楽の猪口、フランスのピュータートレーと。

泡盛の容器だったという高さ約60cmの大きな壺は、おおらかな佇まいが魅力。18世紀の古琉球の大壺¥120,000
京都市中京区寺町通二条下ル妙満寺前町452
営|11時〜18時30分 (喫茶12時〜17時)
休|月
☎︎|075-231-2446
www.instagram.com/sugimotoosamu/

