秋深し。果てしなく遠くへ行きたくなるボルボの“クロカン...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第5回  VOLVO 「V60 クロスカントリー」/VOLVO V60 CROSS COUNTRY 

秋深し。果てしなく遠くへ行きたくなるボルボの“クロカン”ワゴン

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー・カマロ改。手に入れて9年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

フロントはハニカムグリルで、男らしさを演出。ボルボは乗員と歩行者の安全を考えて、ボンネットはいつも長めなんだけど、安全面からのデザイン要請がはまるクルマ作りもボルボの魅力。横置きされたエンジンもイメージできるし。

なんといっても、この時期のドライブ最高なんです。折しも紅葉の季節。わざわざ渋滞覚悟で箱根や日光に行かなくても、街を流し、山間をただただ走っているだけでよし。はっとする素晴らしい紅葉の風景に出会えるよ。お薦めは東京から中央道か、関越をあまり考えずに走って、気になるインターで降りて太平洋でも日本海でもどっちでもいいからひたすら海をめざすって航路。音楽はトラッドとかブルースがいいな、枯木灘な感じで。で、気が向いたら地のもの食べて、温泉浸かって、それだけでしみじみこの世にクルマが存在している奇跡に感動するわけ。あははは。いいよ、日本の道。早く引退したいって思うもの。

さて、そんな秋のロングドライブに最高だったのが、このV60クロスカントリー。FFのディーゼルエンジンD4が主力かつ評判らしいんだけど、紅葉ドライブには迷いなくAWD(四輪駆動)のガソリンエンジンT5を選択。ディーゼルでもたぶんエンジン音は気にならないだろうけど、この時期のドライブはとにかく静かな空間がなによりだし、高い空に向かってスコーンと突き抜けるように高速を走りたいし、山道の未舗装路だってAWDで気にせずガシガシ走りたいし。山道といえば、ボルボのクロスカントリーシリーズは特別にSUVらしさを装うこともなく、かといってクロスオーバーを声高にアピールするわけでもなく、自然に両端を併せもってる感じがいいね。文武両道にして隠れマッチョ。ハンドル握ると、ちゃんとクルマが誘ってくるよ。山へ入れって。

それはともかく、せっかくボルボ買うなら直列5気筒が欲しいという向きにもT5は本当にいいエンジン。極端に低排気量にするでもなく、自然吸気で十分普通に走れるエンジンをベースに、ターボは補うというより歓び増しの分だけ、上乗せしている。実際ターボがよく効いてるし、レスポンスもいい。あと、ボルボというと吠えまくる警告音が鬱陶しかったんだけど(出た当時ね)、すっかりBLISもLDWも落ち着いちゃって、いまじゃ通常はドライバーへのさり気ない認知のみ。ヤバイよって感じられるときだけ、強力に訴えかけてくるけど、その手の通知はノンストレスで逆に安心感が高くなってる印象だった。いえばAIが小型犬から、締めるとこ締めるベテランの教習員に代わったぐらいの違いがあったね。

インテリアのデザインコンセプト、乗員のための余裕のある空間レイアウトも、乗ってみるとわかるけどじつに心地よい。ドイツ車でもない、フランス車でもない、ボルボならではの居心地のいい時間を提供しようと心を砕いているのがよく伝わってくるね。しかり、秋のロングドライブはリアル・プレミアムをあぶり出す。いつまでも「こうして走っていたい」ってクルマであることと、こうでなければならない存在理由をおのずと語るクルマってことかな。その点、このV60クロスカントリーは秋のロングドライブにふさわしい一台だったね。


VOLVO V60 CROSS COUNTRY
●エンジン形式:2.5ℓ直列5気筒ターボ
●最高出力:254PS
●最大トルク:36.7kgm
●車両価格:5,190,000円

問い合わせ先/ボルボお客様相談室 TEL:0120-922-662

www.volvocars.com/jp/cars/new-models/v60-cross-country

次号予告

ファッションについて 語るときに あの人の語ること。