今年も雨の季節がやってきました。梅雨といえば弱い雨がしとしと降り続くイメージがありましたが、近年はゲリラ豪雨的に激しく降ることが多くなった気がします。だからこそ雨の日には、しっかり防水対策をして出かけたいもの。そんな時に活躍してくれるのが、梅雨をよく知る日本ブランドのプロダクトです。機能とデザインを兼ね備えたレイングッズは、雨の日の憂鬱な気分を振り払ってくれることでしょう。迷わず雨天決行のみなさまに贈りたい、“日本目線”の名品をご紹介します。
1. スーツによく似合う、チェック柄の高級傘。
2.水濡れから書類を守る、特殊三層構造の鞄。
3.水たまりを恐れない、優雅なドレスシューズ
4.釣り具の名門がつくりあげた、驚くほど軽く頑丈な傘。
5.日本野鳥の会御用達の長靴に、シックな黒色が限定発売。
スーツによく似合う、チェック柄の高級傘。
まずご紹介するのは、サルトリアカブトとコラボした前原光榮商店の傘。皇室御用達の傘ブランドとしても知られる前原光榮商店は、1948年に東京都台東区で創業。確かな腕の職人が厳選した素材で仕上げる高級傘というコンセプトを一貫して守り続けています。一方のサルトリアカブトは、フィレンツェの名門サルトリア、リヴェラーノ&リヴェラーノで修行を積んだ甲(かぶと)祐輔さんが2017年に石川県七尾市で立ち上げた店。顧客の要望を踏まえたうえで、体型や体の癖を細かく計測し、選び抜いた生地で仕立てられる美しいスーツは国内外からのオーダーが絶えません。その甲さんが厳選したビンテージ生地のデザインやテイストを、傘生地に落とし込んで生まれたのがこのコラボ傘です。コンセプトは「スーツに似合う傘」。前原光榮商店の傘といえば、和傘の雰囲気を感じさせる16本骨が有名ですが、こちらは生地の柄を損なわないように骨数を10本にして生地面積を広げています。巻き取った状態ではピシッとスリムですが、スムーズな開閉感とともに開くと、そこに広がるのはトラディショナルなチェック柄。雨の日の外出を特別なものに演出してくれそうです。
●前原光榮商店コールセンター TEL:0120-63-2288
http://maehara.co.jp
水濡れから書類を守る、特殊三層構造の鞄。
1994年の設立以来、プロユースの機能性とデイリーユースなファッション性を兼ね備えたバッグを作り続けているマスターピース。書類や電子機器をできるだけ濡らさずに運びたい、という方に薦めたいのが「AVENUE 2WAYトートバッグ」です。本体には、3M社「SCOTCHGARD®」のモニタリング試験に合格した防水・防油・防汚の革を使用。北米産の良質なステアレザーを染色する際、ドラムに防水剤を加えることで革の繊維の中まで浸透させています。また付属の生地は高密度で織り上げたツイルに特殊透湿防水フィルム「L-vent®」をラミネート加工。さらにトリコットナイロンを貼り合わせた3レイヤー構造のオリジナルファブリック、「MASTERTEX-06」を採用しています。これなら大切な書類やノートPCなどを安心して持ち運べますね。強度、撥水性、軽量性にこだわって国内外からセレクトした機能素材を組み合わせ、優れたプロダクトを生み出すことに定評のある同ブランドですが、このトートバッグもまさにそれを体現する一品と言えるでしょう。
●MSPC PRODUCT PRESSROOM TEL:03-3796-1296
http://master-piece.co.jp/
水たまりを恐れない、優雅なドレスシューズ
スーツを着るビジネスマンにとって、雨の日の靴は悩みどころ。革靴は濡らしたくないけれど、かといってレインシューズにいちいち履き替えるのは面倒です。ならば、革靴と遜色ないルックスを備えたレインシューズがあればいい。そんな思想で登場したのが、三陽山長の「防水 友二郎」です。「技」「粋」「匠」を理念に掲げ、徹底した品質主義のもと、日本人の足に合った革靴づくりを行う三陽山長。2001年のブランド立ち上げ以来、そのハイレベルな製品はたちまち多くの支持を得て、日本を代表する紳士靴ブランドとなりました。ブランド設立時から展開されている名作が、ストレートチップの「友二郎」。日本人の足型に合わせて制作されたR201ラストは、2010年には10年かけて蓄積された足型データをフィードバックしてR2010に進化しています。今回紹介する防水 友二郎のアッパーは一体成型のPVCですが、オリジナルの友二郎を型取りし、そのフォルムやディテールを忠実に再現。本物の革を縫い合わせているようにしか見えません。ヒールのカーブやコバのあしらいも見事です。継ぎ目がないので、もちろん防水性は完璧。雨の日でも気兼ねなく、美しいシルエットやフィット感を味わうことができます。
●三陽山長 日本橋高島屋S.C. TEL:03-6281-9857
http://www.sanyoyamacho.com
釣り具の名門がつくりあげた、驚くほど軽く頑丈な傘。
たとえ朝は晴れていても、油断できない梅雨の空。いつ降るかわからない雨に備え、バッグの中には折りたたみ傘を忍ばせておきたいところです。雨をしっかり遮りつつも、コンパクトさを求めたい折りたたみ傘ですが、お薦めしたいのが、D-VEC(ディーベック)の「カーボンテクノロジーポータブルアンブレラ」です。ディーベックは釣り具ブランド「DAIWA(ダイワ)」がフィッシングギアやウエアの開発で長年培ってきたノウハウを、日常的に使えるアイテムに活かしたファッションブランド。代表的なアイテムであるこの傘では、フィッシングロッドに用いられる特殊なカーボン加工や継ぎの技術を用いることで、オールカーボン化が実現されています。2サイズあり、6本骨の50cmサイズの重量はわずか約76g。7本骨仕様の60cmサイズでも約112gと、超軽量。軽量傘は5本骨が一般的ですから、軽量でありながらしっかりした耐久性も兼ね備えているわけです。これなら突然の強い風雨でも安心です。今年は、各サイズともに新色と柄ありモデルが加わっているので、ぜひチェックしてみてください。
●D-VEC TOKYO EXCLUSIVE TEL:03-3405-8855
https://d-vec.jp
日本野鳥の会御用達の長靴に、シックな黒色が限定発売。
傘をさしていてもパンツの裾がずぶ濡れになってしまうような大雨の時は、長靴を履くしかありません。そこでお薦めするのが、日本野鳥の会の「バードウォッチング長靴」。2004年の発売以来、口コミで評判が広まり、“知る人ぞ知る長靴”から、いまや定番的な存在になった感があります。15年の間には、かかと部分を踏んで脱ぎやすくするキックという出っ張りが追加されたり、履き口を絞るコードのロック部分が前からサイドに移動したりと、マイナーチェンジが重ねられ、使い勝手が向上しています。一般的な長靴に比べて薄いゴムを採用しているこの長靴は、脚にフィットするつくりで、歩きやすいのが大きな魅力であるともに、細身のシルエットはスーツにも意外によく合います。特に今年発売された限定色のブラックは、シックでお薦め。薄くて柔らかいゴムは、胴体部分をくるくると畳んでコンパクトに収納できるので、オフィスでも邪魔になりにくく、持ち運びにも便利です。もちろん通勤時だけでなく、アウトドアでの遊びやフェスなどでも活躍してくれます。
●日本野鳥の会 TEL:03-5436-2626
https://www.birdshop.jp