ジャガー初のミドルSUV「Eペイス」、意識したのはポルシェ「マカン」!?

  • 写真&文:Pen編集部

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ジャガー「Eペイス」。セダン「Eタイプ」のSUV版というよりスポーツカー「Fタイプ」のSUV版といった感じのデザイン。コンパクトでありながらグラマラスなデザインがジャガーらしいところです。

リアデザインは兄弟車「Fタイプ」を意識したデザイン。家族4人で使うにはぴったりのサイズです。

日本にはトヨタ「C-HR」や日産「ジューク」、ホンダ「ベゼル」などの入門編のSUVもありますが、世界のトレンドとしては、プレミアムブランドこそSUVを発表する傾向にあります。ドイツの御三家をはじめ、ジャガーもそんなメーカーのひとつ。ジャガー初のSUV「Fペイス」に続いて、このたび「Eペイス」を発表しました。これはメルセデス・ベンツCクラスや、BMW3シリーズなど、欧州DセグメントをベースにしたミディアムSUVに属するモデル。プレミアムSUVのなかでもとくに激戦区と呼ばれるこのジャンルにジャガー・Eペイスはデビューしたのです。
ライバルのBMW 「X3」はすでに3代目、メルセデスやアウディなどライバルメーカーもモデルチェンジした熟成モデルを発表するなか、Eペイスは新参者としてデビュー。ややハンデがあるのかと思われます。しかしEペイスの素地には同グループのランドローバー「レンジローバー・イヴォーク」、その昔には「フリーランダー」などがあり、ライバルに負けていないのです。

シンプルでクリーンでありながら、少し色気を感じるコクピット。視界も良好です。

エンジンは直列4気筒ガソリンターボとディーゼルターボの2種類。モデルによってエンジン出力を変えています。一番ハイスペックなガソリンエンジンは300PSになります。

小さいながら本格的な性能をもつイヴォークを兄弟車にもつ、Eペイス。その背景を知ると「オフロード性能に長けたクルマ?」「ジェントルなクルマ?」とイメージしてしまいますが、実際に試乗するとその予想は、大きく裏切られます。
背の高いコクピットから見下ろす視界は良好で、外観から想像するより広い室内は、ミドルSUVとしては必要にして十分。そして走り出して驚くのは、まるでスポーツカーのようにハンドルやアクセルに機敏に反応し、意のままになめらかに走ること。上質というよりスポーティといった運転感覚は、同じジャガーのスポーツカー、FタイプのSUV版といった感じ。SUVとしては異例なほど、スポーティな操縦感覚を追求していることに気づきます。
SUVは、いろいろな用途に使える便利なクルマです。家族と一緒に郊外に出かけたり、都市での通勤に使ったり……。ミディアムSUVでスポーティに走る楽しみをここまで追求したのは、このクルマとポルシェ「マカン」くらいでしょう。こう考えると、Fタイプが登場したときのライバルが「ボクスター」と「ケイマン」であったことを思い出します。ジャガーもポルシェもスポーティなクルマなのですが、味付けや雰囲気は大きく違います。ヨーロッパのプレミアムカーは同じような性能でもそれぞれに独自の世界観があることも魅力のひとつです。

ジャガーEペイス(試乗車はRダイナミック SE P250 ¥6,500,000)
●エンジン:1995cc 直列4気筒ガソリンターボ、ディーゼルターボ
●最高出力:180~300PS
●車両価格:¥4,510,000~

ジャガーコール TEL:0120-050-689
www.jaguar.co.jp