真のヴィンテージカー好きだけが集まるラリー、「コッパディ東京2018」に参加した名車たち。

  • 写真:奥村純一
  • 文:Pen編集部

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汐留、イタリア街に集まったヴィンテージカーたち。「ディーノ」をはじめ、フランスの「ルネ・ボネ」など、数々の名車が集まりました。

毎年、年末になると東京を舞台にヴィンテージカーの1dayラリーが開催されます。その名は「コッパディ東京」。11年前に始まったイベントで、汐留のイタリア街に数々の名車が集まります。2018年は110台ものヴィンテージカーがこの場所に集合。「もしかしたら、世界の名だたるラリーよりすごいかも!」と思わせるほど、粒ぞろいの車両が集合しました。

これだけのクルマが集まる理由は、主催者の岡田邦雄さんの人脈と人柄、深い知識が第一だとは思いますが、ほかにもまだあるようです。

参加者目線で見てみると、このラリーはじつに優れているのです。1dayで終わるので忙しくても参加が可能。そして、場所が東京のど真ん中なので、貴重なクラシックカーであってもトランスポーター(クルマを運ぶトラック)を手配せず、自宅から走っていける気楽さがあります。さらに比較的新しいスポーツカーであっても参加できる点などです。

たとえば、この日は1952年式のフェラーリ212と、1965年式の275GTBが並んで走ったり、2人乗りのかわいいBMWイセッタと荘厳なロールス・ロイス・ファントムが一緒に走ったりと、驚きの組み合わせもいたるところで目にします。

クルマ好きにはたまらない名車が東京中を駆け巡る特別なラリーに参加者はもちろんのこと沿道に詰めかけたヴィンテージカー好きも夢中になっていました。


1965年式フェラーリ275GTB。なんと日本に正規輸入された初のフェラーリだとか。

本場、ヨーロッパのラリーでもなかなか見かけないフェラーリ212ツーリング。こんな名車が走るって…。

東京の名所を、特別なヴィンテージカーが走った!

神田明神で各車、交通安全祈願を受ける様子。おかげさまで事故もなく無事、ラリーは終了しました。神様ありがとう。

ブロンズ色のアルピーヌも格好いい! 柳橋の風情にばっちりあっています。

汐留を出発した110台のクルマは順に銀座の中央通りを抜けていきます。基本的にはラリーのコマ図を頼りにところどころで行われる競技(指示速度で正確に走るパスコントロールなど)をこなし、神田明神に。ここで交通安全祈願のステッカーを受け取ります。その後、浅草の今戸神社を通過し、柳橋へ。ここで江戸名物の佃煮をいただき、最終パスコントロールである東雲の「A PIT(アピット)」に到着します。ここではアナウンサーの解説つきで各車が競技にのぞみます。我々取材班はここでトイレ休憩。元スーパーオートバックスだった店舗があまりにも変貌しているのに驚いたのでした。自動車の本、カフェなど充実の設備。聞けば、徐々に全国のオートバックスがこの「A PIT」に変わっていくそうです。こんな店舗ならヴィンテージカーや高級車のメンテも安心でしょう。午前10時に始まったラリーは日が傾きかけた15時くらいにはお開きに。天候にも恵まれ、事故もなく無事に終了したのです。

同じく柳橋を走るデルタS4。ホモロゲベースのミドシップカーはノーマルのデルタとはまったく違う、ロー&ワイドなフォルム。迫力が違います。

「A PIT」での公開パスコントロールの様子。この店舗のデザインを手がけたのはトネリコ。いままでのオートバックスとはまったく違う店内に驚きます。

ゴール目前の大門の街中を走るフィアット131とポルシェ356。観光カートと大きさが変わらないほどヴィンテージカーは小さい!

汐留、イタリア街がスタート&フィニッシュ。ベントレー3.5リットル、ベーカークーペは見事な仕上がりのミント車でした。

●コッパディ東京
http://www.coppa-di-tokyo.com