【新旧名車を比較! Vol.2】ホンダ・シビックRS & ホンダ・フィ...

【新旧名車を比較! Vol.2】ホンダ・シビックRS & ホンダ・フィットRS

写真:小林俊樹 文:サトータケシ

手をかけて育てる楽しみのある「ちょっと古いクルマ」と、歴史とともに培われた技術力によって進化した「長く愛せる新車」。どちらも甲乙付けがたい魅力があふれているのは、よりよいクルマを目指して自動車エンジニアが注いだ情熱があるからこそ。新旧2台のクルマから、その情熱を感じてください。Vol.2はホンダ・シビックRSとホンダ・フィットRSです。


軽やかに進化する、日本を代表するベーシックカー

左は「2017年式 ホンダ・フィットRS」、右は「1974年式 ホンダ・シビックRS」。初代シビックで人気を集めたボディカラーが、現行フィットでも「サンセットオレンジ」という名称で復活しました。 車両協力:本田技研工業 TEL:0120-112010 www.honda.co.jp

1972年にデビューした初代ホンダ・シビックは、さまざまな意味で現代にも通じる、先進的な考え方でつくられたクルマでした。まず、ヨーロッパの合理的な考え方を取り入れた、FF(前輪駆動)のハッチバックという基本設計が斬新でした。
トヨタ・カローラや日産サニーといった当時のライバルたちは、FR(後輪駆動)の4ドアセダン。対するシビックは、軽くて室内が広くなり、荷物も積みやすいFFハッチバックというレイアウトを採用しました。FFハッチバックの範とされる初代フォルクスワーゲン・ゴルフが登場したのが74年だから、シビックがいかに時代を先取りしていたかがわかります。

高度な操縦性を備えた初代シビックには、高性能モデルを求める声が多かったそうです。それに応えるかたちでホンダは1974年にRSを発表。ちなみにRSは「ロードセーリング」の略。

伝統の「RS」を継承したモデル。後輪にもディスクブレーキを装備するなど走行性能を高めたほか、フロントのバンパーやリアスポイラーが、ルックスをスポーティに演出しています。

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