「ミネルバ」の稀少なオリジナルムーブメントを搭載! モンブランの38本限定コレクション

  • 文:笠木恵司

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2003年に製作された「MB M62.00」キャリバーを搭載。個性的なサーモンカラーのダイヤルに、ブランド初のシークレットシグネチャーが刻まれている。

伝説的なマニュファクチュールとして知られるミネルバの工房で、38点のアーカイブ・ムーブメントが発見された。ミネルバは1858年にスイス・サンティミエ渓谷のヴィルレで創業。ストップウォッチやクロノグラフで高く評価されてきた。同社を傘下にするモンブランでは、このムーブメントを「モンブラン ヘリテイジ スモールセコンド リミテッドエディション38」として製品化。わずか38本だけが存在を許される、超希少なシリーズが誕生した。

このムーブメントは、1948年に開発されたピタゴラスと呼ばれる「キャリバー48」をベースとして2003年に製作されたもの。大口径のチラネジ付きテン輪が特徴的であり、懐中時計と同じ毎秒5振動(2.5Hz)のロービート。進みや遅れを調整する緩急針も、スワンネックと呼ばれるスタイル。バネとネジによって両側から緩急針をしっかり固定するため、安定性が高いといわれる。

伝統を濃厚に受け継ぐクラシカルな手巻きムーブメントであり、サファイアクリスタルのケースバックから、ていねいに面取りして磨き上げられたブリッジやジュネーブ・ストライプ(コート・ド・ジュネーブ)の縞模様など、ハイエンドな手作業による美麗な仕上げが見られる。

ダイヤルもクラシカルなドーム形で、ラッカー仕上げによるツートーンのサーモンカラー。センター寄りに配置されたスモールセコンドは一段低くなっており、さらに内部をアズレ(円形ギョーシェ)に仕上げて精緻な印象にしている。分目盛りのブルーのサークルが全体のデザインを引き締めている他、ミネルバのシークレットシグネチャーを初めて採用。4時~5時の最外周に小さく「MINERVA」と刻印されている。

復刻ではなく、ミネルバのオリジナルキャリバーを搭載していることから、コレクターや時計愛好家にとって新たなヘリテイジ(遺産)になるのではないだろうか。

6時位置のスモールセコンドがクラシックな印象。手巻き、ケース径39㎜、パワーリザーブ約50時間、5気圧防水、世界限定38本。「モンブラン ヘリテイジ スモールセコンド リミテッド エディション38」¥2,251,700(税込)

「キャリバーMB M62.00」。コート・ド・ジュネーブ装飾が施されたジャーマン・シルバーのブリッジなど、古典的でていねいな仕上げが施されている。

問い合わせ先/モンブラン コンタクトセンター TEL:0120-39-4810