僕たちの新しいグッドフェローズ!? メルセデス・ベンツの新型Gクラスは、本...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第71回 Mercedes-Benz G550 / メルセデス・ベンツ G550

僕たちの新しいグッドフェローズ!? メルセデス・ベンツの新型Gクラスは、本気で孤高の高級車を目指している。

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー・カマロ改。手に入れて9年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

丸目のLEDヘッドライトに、デザインのまとまりを感じさせるエクステリア。乗り込むと室内は車幅に比べて密室感があって、北米のボンネットトラックもかくやというコックピット感がある。この点は譲れない男臭さかな。カッコいいよね。

ついに大幅な改良を果たした、新生Gクラス。40年ぶりの大変身というわりに、ぱっと見は変わってない姿にほっと胸をなでおろした諸兄も多いはず。そりゃあ武骨なスタイリングがウケて40年間変えられなかったのだから、モデルチェンジの本質は、いかに見た目を変えずに車両を現代的にするかって方向性になるよね。コンセプトは変えたくない(魂を売りたくない?)からラダーフレームだし、オーバーフェンダーを付けたCCV(クロスカントリービークル)だから、オフロード性能を犠牲にするわけにもいかない。そこはメルセデスの名にかけて「恰好だけのクルマ」にするわけにはいかない。

これってものすごくハードルの高いモデルチェンジで、ゆえにめちゃくちゃ楽しみにしていたんだけど、メルセデスはやってくれたね。個人的にはGクラスの印象が一変したし、自動車業界に孤高の新たなカルチャーが誕生したって気がしたよ。この変貌ぶりは新ジャンルの高級車とさえ言っていい。Gクラスはそもそもこんな軍用車みたいなかたちをしていて、セレブが買うクルマというのは間違いないわけだけれど、逆にセレブがリアルに“買うべき”クルマになっちゃった。才能はあるけど“モテ”とはほど遠いファンシー好きファッションだったカニエ・ウェストが、自らイーザス(ジーザスをもじっている)を名乗り、セレブリティ御用達のブランドまでやっちゃう本物のセレブになったのに似ている(ちょっと違う?)。

本題は新たに手に入れた知見ってことなんだけど、新型Gクラスは中型トラッククラスの高い視座で得られる天上天下唯我独尊的な(笑)、上から目線の優越感をより追求しているんだ。第一にはその乗り心地なんだけど、足まわりの改良がはっきりとその向上につながっている。先代だって悪くはなかったものの、今回果たされた軽量化と相まって、しなやかなストロークで路面のギャップをいなす乗り味が絶妙に気持ちいい。これが人馬一体って感じで、それまでオフローダーっぽかったハンドルやアクセル、ブレーキとバラバラに感じられていた操作系が、ひとつにまとまったカタルシスがあるんだ。巷では「もう前のモデルには戻れない」が合言葉のように囁かれているらしいけど(笑)、自分もそう思ったし、その理由はオンロードでの一体感なんだよね。

エンジン音も静かでなめらかで、高級セダンのSクラスっぽいしつけ方。V8エンジンの鼓動を前面に押し出していたワイルドな先代とはまったく別物になっている。エクステリアで言うと横幅が大きくなっていて、そのぶん重心が下がるメリットがあると思うんだけど、オーバーフェンダーが強調されているせいか、木造フレームの馬車型クラシックカーみたいな雰囲気も出てきた。かつてのGクラスにそんな感覚はなかったんだけど、新型は意識的なのか、このCVCらしい無骨なスタイリングにヴィンテージカー、さらには名家の薫りさえもち込もうとしているのかもしれないね(笑)。でも、すごくいいな。いっそシルクハットにステッキを持って乗り込みたくなるでしょ。

メルセデス・ベンツ G550
●エンジン:4.0ℓ V型8気筒ツインターボ
●出力:422PS
●トルク:610Nm
●トランスミッション:9速AT
●車両価格:¥15,620,000(税込)~

問い合わせ先/メルセデスコール
TEL:0120-190-610
www.mercedes-benz.co.jp

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