漆黒にゴールドクリスタルが煌めく! 芸術作品のようなダイヤルをもつ「ウブロ」の新作時計。

  • 文:笠木恵司

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腕時計で使用するゴールドは、銀や銅などを配合して硬度を高めた18Kが一般的だが、ウブロの新作「クラシック・フュージョン ゴールド クリスタル」では純金(24K)を結晶化。ブラックセラミックのケースとベゼルを額縁として、ダイヤル全体を美麗にアレンジしている。

繊細な形状のゴールドが、漆黒のダイヤルの中で妖しく煌めきながら浮かび上がる。ウブロの新作時計「クラシック・フュージョン ゴールド クリスタル」は、まるでブラックセラミックのベゼルを額縁にしつらえた芸術作品のように見える。実際に同じ形のゴールドは、ひとつとして他にないという。

ウブロは「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」をコンセプトとして、革新的な素材や新技法を次々に開発。毎年のように業界と時計ファンを驚かせてきたが、この新作でも本領を遺憾なく発揮。ゴールドを特殊な技法で加工することで、これまで見たこともない独創的なダイヤルを造形した。ごく簡単に説明すると、24Kの純金を融点まで加熱。蒸気とともに上昇したゴールドの微粒子を冷却することで、デリケートで複雑な形状の結晶組織(クリスタル)を生み出しているという。自然界ではほとんど見られないゴールドの結晶というだけでなく、蒸気の揺らぎでランダムに組成されるため、すべてのモデルが一点もののユニークピースなのである。

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それだけでなく、このゴールドクリスタルを切削して形を整えた後でブラックダイヤルにセット。そこに透明なラッカーが施されているのだが、気泡が発生しないように綿密な注意を払いながら、20層も塗り重ねている。それが乾いた段階で、針の回転を遮ることのないよう完全なフラットに研磨。いわば透明ラッカーの中に、植物のようにも見える複雑なゴールドクリスタルを封じ込めたといえるだろう。

単一元素による美しい結晶組織は、決して錆びることなく未来永劫に黄金色に輝く。そこまで考えて初めて、時計のケースとベゼルを、硬度が高く腐食などに強いハイテクセラミックにした理由もわかるはずだ。ウブロのコレクションでは最もシンプルでエレガントな「クラシック・フュージョン」をベースにしたことも納得できる。優れたアートがそうであるように、いつまでも見飽きることがない、際立って個性的な新作だ。

ゴールドクリスタル(結晶化したゴールド)の形状は同じものがふたつとない。これをダイヤルにセットしてから、透明ラッカーを20層も塗り重ね、それから完全な平面になるように磨き上げている。それぞれがていねいに手をかけて仕上げられた一点もののユニークピースだ。

2サイズあり、ペアウォッチとしても楽しめる。こちらはケース径45㎜のラージ。自動巻き、ブラックセラミックケース、パワーリザーブ約42時間、5気圧防水、発売時期未定。「クラシック・フュージョン ゴールド クリスタル -45㎜」¥2,453,000(税込予価)。

ケース径38㎜のスモールサイズ。自動巻き、ブラックセラミックケース、パワーリザーブ約42時間、5気圧防水、発売時期未定。「クラシック・フュージョン ゴールド クリスタル -38㎜」¥2,332,000(税込予価)。

問い合わせ先/LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055