正統派だからこそ“変則ワザ”がエレガントで効果的。ショパールの「L.U.C XPS ツイスト QF」にホワイトゴールドモデルが登場。

  • 文:笠木恵司

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バーゼルワールド2019に先駆けて発表された、ショパール「L.U.C XPS ツイスト QF」の18Kフェアマインド認証ホワイトゴールドモデル。普通は6時位置にあるスモールセコンドが7時位置に、3時位置のリューズが4時位置にあることが際立った特長。

紳士のファッションには常識やルールがあります。けれども、それを熟知した上級者ほど洗練された”変則ワザ”で個性的なオシャレを楽しむようになります。ショパールが2006年に発表した「L.U.C ツイスト」コレクションは、まさにその典型といえるでしょう。

通常は6時位置にあるスモールセコンドを7時位置に移動したほか、リューズも3時位置から4時位置へ。対称性の規律をあえて破った絶妙なバランスのアシンメトリー(非対称)が、上質なドレスウォッチに洒脱でエレガントな魅力を加えています。暗黙の約束事が少なくないブラックタイのフォーマルパーティでも、腕もとから知性的で高度なセンスを感じさせるはずです。

ショパールは、17年にこの「L.U.C XPS ツイストQF フェアマインド」をローズゴールドケースで発表。さらに今年はバーゼルワールド2019に先駆け、ケース素材を18Kフェアマインド認証ホワイトゴールドにアレンジした世界250本限定の新作が登場しました。サーキュラーサテン仕上げのブルーグレーダイヤルを、鏡面のホワイトゴールドベゼルが縁取るコントラストが鮮やか。重厚感のあるローズゴールドモデルに比べて、若々しくアクティブな印象を与えます。ちなみに、アシンメトリーなスモールセコンドとリューズのタネを明かせば、ムーブメントを従来の位置から30度回転。このため、それぞれの位置が1時間ずつズレており、まさにムーブメントを「ツイスト」したというわけです。ただし、それ以外は徹頭徹尾と表現しても過言ではないほどの正統性が貫かれています。

ムーブメントは自社製の「L.U.C 96.26-L」。22Kゴールド製マイクロローターを搭載した厚さ3.3mmの薄型にもかかわらず、特許取得の積載式二重香箱によって約65時間のロングパワーリザーブを実現しています。しかも、COSC(スイス公式クロノメーター検査協会)の審査をクリアした高精度「クロノメーター」。それに加えて、5つの基準で厳格に精度と品質をチェックする「カリテ フルリエ」の認証も得ています。その略称「QF」がモデル名に加えられていることから、メゾンの自信と誇りが分かります。

また、ケースに使用されているホワイトゴールドは近年注目されている「フェアマインド」認証。公正な採掘のための連盟(ARM)によって策定され、健全で倫理を遵守したフェアマインド基準によって認定された小規模鉱山で採掘されたゴールドを使用しています。ショパールは、現在「フェアマインド」ゴールドの世界的な主要バイヤーであり、2018年7月以降はすべての時計と宝飾品に「100%エシカルゴールド」を導入しています。

このように、ムーブメントも素材も保証付きの正統派。だからこそ規律を破った「変則」がアクセントとして際立つわけです。顔立ちが完璧に整った美女の口元にある、艶っぽいホクロのごとくといえば、きっとご理解いただけますよね。

ケースバックはシースルー。自社製ムーブメント「L.U.C 96.01-L」を30度回転させた「L.U.C 96.26-L」を搭載。このため、スモールセコンドもリューズも1時間分の角度でズレているわけです。

サーキュラーサテン仕上げのブルーグレーダイヤルと、18Kフェアマインド認証ホワイトゴールドのベゼルが上品なコントラストを描いています。通常は12時位置にアラビア数字を配していますが、このモデルはL.U.C コレクションで唯一、ファセットカットを施した2本のクサビ形インデックスを採用しています。自動巻き、ケース径40.0mm、厚さ7.7mm、パワーリザーブ約65時間、COSC認定クロノメーター、カリテ フルリエ(QF)認定、世界限定250本。¥2,527,200(税込予価 ※発売時期未定)

問い合わせ先/ショパール ジャパン プレス
TEL: 03-5524-8922