1917年に誕生し、昨年100周年を迎えたカルティエの名作「タンク」。1世紀の時を超えてなお、新たなモデルが生みだされ、「タンキスト」と呼ばれる熱狂的な愛好家が存在するほど、洒落者のアイコンとして人々を魅了し続けている腕時計です。

ロンドンのアートや宝飾品のディーラーであるハリー・フェインもまた、タンクに魅せられたひとり。1978年からカルティエのヴィンテージコレクションの蒐集を開始し、黄金期といわれる20年代のカルティエの作品を多数所持しているなど、世界的なコレクターとして有名です。そんなフェインのコレクションから、厳選されたヴィンテージのタンク約30点が、コム デ ギャルソン青山店にて期間限定で展示販売されることになりました。

展示されるタンクは、100万円台から1,000万円オーバーまで、フェインが特にその価値を認めた貴重なものばかり。

「もしあなたが、ここで展示している1920年代のタンクを当時のカルティエの店舗で見ているとしたら、隣にいるお客は英国王やインドのマハラジャといった超一流の人々のはずです」

今回の展示に合わせて来日したフェインは、自慢のコレクションを手にとりながら、こう語ってくれました。

「デザインされてから100年が経ちますが、時代の最先端を行くコム デ ギャルソンのアイテムに囲まれても、タンクは自然に調和しているように見えます。そのタイムレスな美しさが、この腕時計の最大の魅力です」

今回ロンドンから持ってきたコレクションの中で一番のお気に入りを尋ねると、「どれも手放したくない素敵なものばかりだよ、特にメンズ向けのものはね」と笑顔を見せたフェイン。

「ヴィンテージのタンクを購入するということは、カルティエの歴史そのものを手にすることと同じだと思います。一流の人間に愛されてきたタンクを身に着けることで、あなたもクラーク・ゲーブルやアラン・ドロンといった、この時計を愛した人たちともつながることができるのです。タンクを手にして、ぜひその面白い歴史を学んでいってほしいと思います」

時を経ても色褪せず、価値を高め続ける名品を目にする貴重な機会をぜひ、お見逃しなく。