カルティエ、パネライ、ヴァシュロン・コンスタンタン...。世界に名だたる一流ブランドが揃うリシュモングループに昨年、彗星のごとく現れたブランドが「BAUME(ボーム)」です。しかもそのポリシーはとびきりユニーク。“Better tomorrow”をブランドビジョンに掲げる彼らは、環境に配慮した素材を積極的に使い、メインの販売チャネルはオンラインでの受注生産で、アイテムの在庫を持たないことで無駄を極力産まないビジネスモデル。今回加わる”Custom Timepiece Automatic series” を合わせると、ユーザーの好みに応じて3132通りのカスタマイズが可能で、しかも価格は、日本円換算で6万円台から! 最高峰の高級腕時計ブランドが並ぶ中から華麗なる「グループ内起業」を果たしたボームにいま、熱い視線が注がれています。
ボームの時計について、クリエイティブ・ディレクターのフィリップ・ボルサウセンは「Design for better tomorrow」という言葉で語ります。たとえば「アイコニックモデル」では、ペットボトルを高度な技術でファブリックにアップサイクルしてストラップに使用しています。プロスケーターであるエリック・エリントンと彼が立ち上げたブランドHRS (Human Recreational Service)や、スキーメーカー「ZAG」とのコラボレーションモデルでも、ユーズドボードを時計のケースの素材にしました。そのまま捨てられれば地球の負荷となる廃棄物が、付加価値の高いマテリアルに生まれ変わります。腕時計におけるサスティナビリティを、スマートに実現しているのです。
表参道のポップアップストアで、カスタムメイドを体験。
ボームは東京・表参道で3月下旬の3日間、期間限定ポップアップストアをオープンし、大きな話題となりました。オフィシャルローンチを記念してのことなのですが、オンライン販売を原則とするボームがなぜ、日本にやってきたのでしょうか。「ローンチはL.A.、パリに続いて、東京で3カ国目。実は日本語のサイトをオープンする前からすでに、日本から注文されるお客様が多いのです。ラグジュアリー・ブランドが集まるこの場所でポップアップストアを開けたことに、意義を感じています」と、CEOのシャソーは語ります。実はボームの母体になっているのは、名前から想像がつくとおりリシュモングループの高級時計ブランド「ボーム・アンド・メルシエ」です。シャソーが「その孫のようなブランド」というボームは、軽やかなフットワークを見せます。
実は日本とボームの縁はもっと深く、アイコニックウォッチはじめ主力モデルで、日本のMIYOTA製ムーブメントが採用されています。クォーツだけでなく自動巻ムーブメントも登場し、カスタムメイドで人気の機械式ムーブメントを選択可能なのです。「リシュモングループでも採用は初めてのことなのですが、日本のムーブメントはとても優秀です。私たちの理想を実現するのには欠かせません」と語るシャソー。見かけからはわからない“和魂洋才”の魅力も加え、ボームでは、自分だけのチョイス、ヨーロッパのテイスト、ジャパンメイドの信頼という夢の三位一体がかたちになるのです。
問い合わせ先/ボームカスタマーサービス TEL:03-4461-8030