エスプレッソは日本のカップで召し上がれ。「アバルト 124 スパイダー」でしかあり得ない、大人のオープンスタイルとは?

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    東京車日記いっそこのままクルマれたい!

    第 30回 ABARTH 124 spider / アバルト 124 スパイダー

    エスプレッソは日本のカップで召し上がれ。「アバルト 124 スパイダー」でしかあり得ない、大人のオープンスタイルとは?

    構成・文:青木雄介

    編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー カマロ改。手に入れて11年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

    クラシカルなイタリア車のようなロングノーズと丸目(だいたい)、そしてエンジン縦置きをイメージしているらしいボンネットの造型とハニカムグリルがあいまってマッシブかつ品の良いスパイダースタイルを演出。オープンにして、さぁ出かけよう!

    フィアットとマツダの協業によるアバルト124スパイダーが人気です。アバルトはもともとイタリアのレーシングメーカーだったんだけど、現在ではフィアットのスポーツタイプを販売している社内ブランド。そもそも創業者のカール・アバルトのキャラクターが強烈で、アバルトはサソリのマークとともに濃いめレーシングブランドとしてのイメージを現在に受け継いでいる。ちなみにこのサソリマークが日本では大人気で、世界的な売上台数で見ると本国イタリアに次いで、日本は第2位とのこと。すごい人気だよね!  サソリといえば軽量で俊敏かつ、相手の息の根をとめる毒を持ってる、イメージでいえば、影のあるキャラクターを数多く演じ、哲学とエネルギッシュな熱量を胸に秘め、ニヒルな毒をもったイタリアの名優ジャン・マリア・ヴォロンテって感じかな。

    そもそもマツダ・ロードスターのアーキテクチャに、ヴォロンテ風のエスプレッソなダンディズムが乗っかるわけで悪かろうはずがない(笑)。前後のオーバーハングを長めにとってる外見も、中身もロードスターとはまったくの別物という印象。とくにロードスターに対しては、アクセルを踏みぬきつつ「MO! POWER! 」とハンドル叩くラリードライバー(ペター・ソルベルグ)の心持ちを禁じえなかった自分としては、アバルトの心臓でパワーアップした走りはとても魅力的だった。ヨーロッパを主戦場として考えているのか、低速を犠牲にしてでも手に入れたかった高速での伸びのよさは最高に気持ちが良い!  独特な排気音とともに空間を突きぬけ、世界を一変させるね。大人のライトウェイトスポーツだわ。けれども、それもこれもロードスターというもうすぐ30周年の味わいが生きてこそなんだ。

    やっぱり2シーターオープンって、貴方とパートナーのためのクルマですよ。ロードスターは国民的車種だし、レンタカーも多かったから、だいたい皆さん乗ったことあるでしょ!?  その経験がこのアバルト124スパイダーでも追憶されるんだ。たとえば乗れば乗るほどしっくり離れがたくなってくる乗り味とか、片手ひとつで開け閉めできるソフトトップとか、助手席とのほど良い距離感とか。「これってロードスター」って瞬間がいくつもあるんだよね。もちろん1からフィアットがクルマをつくった、イタリア純度100%のスパイダーに乗ってみたいって気持ちがないわけじゃない。でもアバルトが世界で2番目に売れてる国で、その国を代表する車種とコラボするって、これはなかなかの奇跡度高い神プロダクトなんじゃないかって思わされる一台だったよね。

    ABARTH 124 spider/ アバルト 124 スパイダー

    ●エンジン形式:1.4リッター直列4気筒ターボ
    ●最高出力:170PS
    ●最大トルク:250Nm
    ●トランスミッション:6速MT
    ●車両価格:¥3,888,000

    問い合わせ先:アバルト・コール
    TEL:0120-130-595
    http://www.abarth.jp/124spider/