31日で日付が一周する、“デイトメーター”が復活。
MIDO ミドー

31日で日付が一周する、“デイトメーター”が復活。

岩崎 寛(STASH)・写真
photographs by Hiroshi Iwasaki
並木浩一・文
text by Koichi Namiki

創業100周年のミドーから、魅力的なアニバーサリーモデルが登場した。「マルチフォート デイトメーター リミテッドエディション」は、同社のアーカイブから復活。1930年代から50年代にかけてのフラッグシップ「マルチフォート」の中でも、特に通好みの“デイトメーター”にスポットを当て直した。

1世紀の歴史をもつブランドでありながら腕時計入門者の知名度が低いのは、3年前まで日本での展開を控えてきたからだ。老舗で名門、しかも現在はブレゲやオメガとも同じスウォッチグループに属するミドーは、100周年を目前とした2 015年、日本市場へ再参入。70カ国で展開するミドーの腕時計が、正規に購入できるようになった。

長い不在を埋めるピースの象徴的な存在が、今回の限定モデルである。“デイトメーター”は、外周の1から31までの数字を針で指し示すポインター式の日付表示だ。小窓に数字が表示されるディスク式に慣れた目には斬新にも見えるデザインだが、過去にはこちらの方が主流だった。

ディスク式はその日だけを数字=ディジットで表示するデジタル式だが、ポインター式はひと月をアナログで抽象化したものだ。1回転の1カ月は約120度ごとに、月の上旬・中旬・下旬を示す。月末までの残りも記念日までのカウントダウンも、ひと目で確認させる表記は、デジタルよりよほど身体的だ。

そもそもブランドの名が、計測することを意味するスペイン語の一人称活用形に由来する。「私は測る」と宣言するそのブランドのアナログの名機能=デイトメーターに、80時間のロングパワーリザーブを誇るムーブメントを合わせ、40㎜径のケースはローズゴールドのPVDで仕上げた。新奇な機能が実は歴史的であり、極めて実用的なデイトメーターが華麗に彩られ、その上コストパフォーマンスも高い。アンビバレンツの振れ幅が魅力の奥深さに重なる、そういう腕時計である。

マルチフォート デイトメーター リミテッドエディション

自動巻き、ローズゴールドPVD加工を施したステンレス・スチール(316L)、ケース径40㎜、シルバーダイヤル、パワーリザーブ80時間、シースルーバック、ブラウンのカーフスキン製ストラップ、世界限定1918本、50m防水。¥162,000(税込)
ミドー/スウォッチ グループ ジャパン TEL:03-6254-7190
31日で日付が一周する、“デイトメーター”が復活。

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