エレキテルな時代のエレキング⁉ジャガーのIペイスで、E...

東京車日記いっそこのままクルマれたい!

第89回 JAGUAR I-PACE FIRST EDITION / ジャガー Iペイス ファーストエディション

エレキテルな時代のエレキング⁉ジャガーのIペイスで、E Vパレードに出かけよう。

構成・文:青木雄介

編集者。長距離で大型トレーラーを運転していたハードコア・ドライバー。フットボールとヒップホップとラリーが好きで、愛車は峠仕様の1992年製シボレー・カマロ改。手に入れて9年、買い替え願望が片時も頭を離れたことはない。

デザインはコンセプトモデルのスーパーカー、C-X75をモチーフにしている。

ジャガーからフルバッテリーの電気自動車(BEV)、Iペイスが登場した。並みいる欧州系高級車メーカーにあって、大人5人がしっかり乗れる中型SUVであり、市場の“ど真ん中”とも言えるEV一番手はジャガーだった。結論から言うと、Iペイスのポテンシャルの高さに「EV最高かも⁉」って気分にさせられたよね。エンジン、ハイブリッドとそれぞれのよさと楽しさがある中で、EVは独自の魅力をもった高性能車として、完全に選択肢に入ってきたんだ。
外観は腰高になったセダンのようなクロスオーバーSUVスタイルで、まるでEVを主張していない。うっかり直4ディーゼルモデルでラインアップに入ってきたような、さりげなさがいい感じ(笑)。見れば見るほど、「これって、かつてないデザインってことじゃないか⁉」って気もしてくる。サナギから蝶に羽化しかけているような、過程のデザインって感じだよね。
運転してみると、このスタイリングも腑に落ちる。EVを特別視することなく、ジャガーのクルマづくりの延長で捉えているのがよくわかるんだ。まずその車体なんだけど、Iペイスは現行車種で最もねじり剛性の高い、強靭なボディを与えられている。コンパクトSUVのEペイスもそうだし、昨今のランドローバーもそうなんだけど、始めにとにかく高い剛性を誇るボディありき。このお約束があるから、重いバッテリーを車体のいちばん下に搭載する、超低重心なEVの魅力を最大限まで引き出せるわけ。

完全に選択肢に入った、EV仕様の高級SUV

驚くのは峠の下りだね。4駆のスーパースポーツを運転してるんじゃないか、というぐらいの路面の張り付き方でプッシュできる。アクセルを全開にすれば、4LV8ツインターボのような加速感。この車重2.5t(総重量)の巨漢を、強力な回生ブレーキでワンペダル・コントロール。右足ひとつで、パワーもブレーキもかからないニュートラルな感覚をマスターしたらもうご機嫌で、さらに左足ブレーキのアシストも入れてみる。完全なEVとはいえ、その魅力はエンジン車とシンクロするからライバルは明確だし、比較も成立する。Iペイスの走りに関するデメリットは、重さだけだね。

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