左利き用も用意する、「チューダー」のチタン製本格ダイバーズ
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

左利き用も用意する、「チューダー」のチタン製本格ダイバーズ

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TUDOR
チューダー

2018年に日本再上陸を果たしてから、怒涛の快進撃を続けるチューダー。魅力的なラインアップの中でも知られざる品が、左利き用モデルの存在だ。ハイスペックのダイバーズウォッチとして人気の「ペラゴス」には、左リューズのサウスポー向けも用意されているのである。
左利きの人の多くは、右利きの人と同じように左腕に時計を着けるか、同じ時計を右腕にしている。リューズを操作する頻度が高い機械式時計であっても、少数派である左利き専用の腕時計は選択肢が少ない。チューダーはそのニーズに誠実に対応している。しかも、操作性が実用性・信頼性に直結するダイバーズでの品揃えは、賞賛されていい。チューダーは1970年代に、フランス海軍の左利きダイバー向けモデルの製造を依頼された経験がある。
そもそも「ペラゴス」は、実に魅力的な時計だ。自社製ムーブメントは約70時間の長いパワーリザーブをもち、ヘリウムガスエスケープバルブを備えた防水性能は500m。ブレスレットのフォールディングクラスプには特許取得の自動調整可能スプリングメカニズムを備えている。本格的なダイビングに十分な性能は街使いでも快適だ。実際、ブレスレットも含めて大部分の素材がチタン製で、タフな外見とは裏腹にめっぽう軽く、毎日の時計にふさわしい。伸縮機能を備えたラバーストラップも付属しているので、見た目と気分を変えることもたやすい。そしてチューダーのダイバーズといえば、独特な時針のデザイン。先端にある独特のスクエア「スノーフレーク」で、一瞬で分針との識別ができる。
スポーティな外見は、実は左右でディテールを変えている。ダイヤルと文字盤・針の夜光塗料は左リューズがベージュ、右がホワイト。松井稼頭央のようなスイッチヒッターでなくとも、どちらのモデルも欲しくなる腕時計なのである。

  • ペラゴス LHD

    ●自動巻き、自社製ムーブメント(COSC認定クロノメーター)、チタン/SS、ケース径42㎜、パワーリザーブ約70時間、ベゼルにセラミック製ディスク、目盛りにベージュの夜光塗料、左リューズ、チタン製ブレスレット、500m防水。¥495,000(税込)

  • ペラゴス

    ●自動巻き、自社製ムーブメント(COSC認定クロノメーター)、チタン/SS、ケース径42㎜、パワーリザーブ約70時間、ベゼルにセラミック製ディスク、目盛りにホワイトの夜光塗料、右リューズ、チタン製ブレスレット、500m防水。¥495,000(税込)

日本ロレックス / チューダー TEL:03-3216-5671

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