3つの「スタン」をその身に詰めた、機能派家電。
家電コンシェルジュ
concierge 神原サリー Sally Kamihara
新聞社勤務を経て「家電コンシェルジュ」として独立。豊富な知識と積極的な取材をもとに、独自の視点で情報を発信している。2016年、広尾に「家電アトリエ」を開設。テレビ出演や執筆、コンサルティングなど幅広く活躍中。

青野 豊・写真
photographs by Yutaka Aono
象印 スタン IH炊飯ジャー
ZOJIRUSHI STAN.IH Rice Cooker

3つの「スタン」をその身に詰めた、機能派家電。

マットな質感のブラックにシンプルなスクエア型のデザインが、STAN.シリーズの特徴。実勢価格¥35,000(税込)

創業101年目を迎えた象印マホービンが新たなスタートを切るにあたり、30代の共働き・子育て世代に向けた「STAN.(スタン)」シリーズを発売した。ラインアップは、現代の暮らしの道具として必須アイテムといえるIH炊飯ジャー、電動ポット、コーヒーメーカー、ホットプレートの4製品。マットなブラックの本体を支えるように底面部分にベージュを配した、スタイリッシュなデザインが特徴になっている。これまでは機能性重視のイメージが強かった象印だが、今回の新シリーズのデザインとクリエイティブディレクションは同社とTENT(治田将之と青木亮作によるクリエイティブユニット)との共同で行われたと聞くと、納得である。
スタンシリーズの魅力は、デザイン性に留まらない。たとえば電動ポット。いまでは電気ケトルに人気を奪われた感があるが、スタンのポットはコーヒーカップ2杯を約2分で沸かせられるパワフルさや、ミルクづくりに最適な70℃保温、コーヒーのドリップに便利なように少量ずつ注げる機能などを備え、ケトルとポットの“いいとこ取り”で欲しくなる仕掛けが充実。また、ホットプレートは4cmの深さがあるためブイヤベースなどにも対応、温度調節機能付きのプラグを収納するケースはレシピブックスタンドとして使える、などの点がユニークだ。
この炊飯器もしかり。内釜にお米と水を入れると目盛の色が変わって水位がはっきりと見やすくなり、本体に合わせたブラックのしゃもじは立てておけるので置き場所に困らない。5.5合炊きなのにコンパクトに見えるのは、下に向かってややすぼまりを見せる台形のマジック。心憎いのは、電気コードのコンセントプラグ部分を本体の底に収納できる仕掛けになっていること。ちょこんとプラグのしっぽが出ることなく、非常にスマートな形でテーブルに置け、おひつのように使いたくなる。白米は3種類の炊き上がりから選べるが、お薦めは約70分かけてじっくりと炊く「やわらかめ」。ふっくらと甘みのあるごはんが象印らしい。
子育て世代に合わせ、5、7、9、12カ月の乳児に適した離乳食が簡単につくれる「ベビーごはん」モードがあるのもいい。付属のレシピブックも、つくってみたくなる料理が満載だ。構造のせいか、IHならではの冷却ファンの音が大きめなのだけが少し気になるところではある。
スタンというネーミングは「暮らしにスタンバイし、安全で使用しやすいスタンダードな製品をつくり続けるという象印のスタンスを詰め込んだ」という3つの思いから。炊飯器はもとより4製品揃えたくなるスタンシリーズ。子育てが終わった世代にもかなり魅力的なのではないだろうか。

3つの「スタン」をその身に詰めた、機能派家電。

好みの炊き上がりを簡単に選ぶことができるなど、機能面では象印の技術力がしっかりと発揮されている。

象印マホービン TEL:0120-345135

※Pen本誌より転載
3つの「スタン」をその身に詰めた、機能派家電。