ヘリテージなダイバーズ、回転ベゼルは外側がいいか内側か。
両天秤の腕時計
文:並木浩一 写真:宇田川 淳

ヘリテージなダイバーズ、回転ベゼルは外側がいいか内側か。

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LONGINES
ロンジン

どちらが300ⅿ防水かと問えば、両方である。ロンジンのヘリテージシリーズは予想以上に面白いし、期待以上に優れている。ヴィンテージ風ではなく、本物のヴィンテージを自社のアーカイブから発掘。テイストを損なうことなく、スペックだけを刷新する。防水の信頼性を考えればダイバーズウォッチは新品に限るが、ロンジンではそれが、ヒストリックなデザインで手に入る。
新作の「ロンジン スキンダイバー」は、1959年に発売したロンジン初のダイバーズウォッチの復刻版である。現代では当たり前となっている、逆回転防止ベゼルというダイバーズのアイコンが誕生して間もない時代のモデル。本来ならミュージアムで過去の名品として眺められるはずの文化遺産が、深海レベルの防水性を備えて復活した。しかも自動巻きの機械式ムーブメントは、パワーリザーブが64時間もあるスパルタンな仕様である。粗く仕上げた黒ダイヤル、放射性塗料が灼けたような夜光塗料のカラー、オールドファッションな編み込みテクスチャーのラバーストラップ。過去から見た夢の腕時計は、ノスタルジアを起動する機能を備えてもいるようだ。 
一方、同じロンジンのシリーズにいる好敵手が「ロンジン レジェンドダイバー」である。1960年製、ロンジンのダイバーズの次男坊は、潜水時間測定のためのベゼルを回転フランジに換え、ガラスの内側に収めた。海から数千km離れた都会でも映えるスタイリッシュなダイバーズも、やはり21世紀になって復刻され、ロングセラーとなった。
ミラネーゼ・ブレスレットの流行にも貢献した“ダイバーズらしくない”レジェンドダイバーもまた、防水性能とパワーリザーブはスキンダイバーに伍す。高い能力をもった二卵性双生児のようなヘリテージのダイバーズは、あとは個性だけで選べるのである。

  • ロンジン スキンダイバー

    ●自動巻き、ステンレス・スチール、ケース径42mm、ブラックPVD加工の単方向回転ベゼル、パワーリザーブ64時間、ねじ込み式ケースバックとリューズ、ケースバックにダイバーの刻印、ブラックラバーストラップ、300ⅿ防水。¥336,960(税込)

  • ロンジン レジェンドダイバー

    ●自動巻き、ステンレス・スチール、ケース径42mm、ブラックラッカーダイヤル、内側にダイビング用双方向回転フランジ、パワーリザーブ64時間、ねじ込み式ケースバックとリューズ、SS製ミラネーゼ・ブレスレット、300ⅿ防水。¥308,880(税込)

●ロンジン TEL:03-6254-7351

ヘリテージなダイバーズ、回転ベゼルは外側がいいか内側か。

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